ポリエチレンでアクセサリーをつくろう
 ◆ ためしてみよう
    熱湯で軟化し、冷やすとかたまるポリエチレンの樹脂を用いて、
      アクセサリーや人形などをつくってみよう。
目的
 熱可塑性樹脂は、加熱により軟化し形を変化させることができる。それを冷却するとその形のままで硬くなる。このことを利用して、工作をしたり、様々なものに成形できることを理解する。
 
準備
器具:ビーカー(300 ml)、ガスバーナー、三脚、金網、ピンセットまたは割りばし、乾いたタオル
材料:ポリエチレン樹脂
・おもちゃとして市販されている、ポリエチレン樹脂。ヒノデワシ(株)(製品に関する問い合わせ先電話(03)3619-0456)から「おゆまる」と称して売られている。1本の大きさは、58 mm×15 mm×8 mmで、2本(2色)で100円、本(7色)で300円、14本(7色×2)600円、24本(12色×2)1,000円。購入については、教材業者に発注するか玩具売場や文房具店あるいは東急ハンズなどに注文する。
・この樹脂の成分は、ヒノデワシ(株)に問い合わせたところ、ポリエチレンに着色料、香料を加えているだけでその他の可塑剤等は入っていないと言うことである。
 
手順と留意点
@300 mlビーカーに水道水を約1/2になるように入れ、加熱する。約80 ℃で軟化するので沸騰させる必要はない。沸騰の直前になったら火を小さくする。あまり強く加熱しすぎると突沸することがあるので注意する。
A湯に樹脂を浸す。約80 ℃で3分くらいで軟らかくなる。樹脂は、水に浮く。
Bピンセットまたは割りばしで取り出し、乾いたタオルなどで水をよくふき取る。
C軟らかいうちに好きな形に成形する。
・硬くなってしまったらまた湯に入れ加熱すれば軟化するので、何度でもできる。
・火傷をしないように注意する。
・手順Bでよく水をふき取っておかないと、こねているうちに水が樹脂の中に取り込まれてしまう。
 
参 考
【よく弾むスーパーボールを作る】
 1回軟らかくして丸くする。もう1度軟らかくして板などで表面のしわが取れるようにきれいに丸めるとできあがり。
 
【アクセサリーを作る】
 うすい色の樹脂で、2〜3 mmのうすい板状のものを2枚作り、好きなかたちにする。2枚の間に写真などをはさんで押さえればできあがり。
 
 
・似たような樹脂として、(株)ダイセルクラフト(製品に関する問い合わせ先電話(03)5470-1810)から
 自由樹脂 FREEPLASTIC」というものも市販されている。教材業者、文具店や東急ハンズなどで購入できる。ペレットタイプ(約2 mm×2 mmの円柱状)やスティックタイプ(2 mm×25 cmの針金状)のものがあり、60 ℃以上のお湯に浸けると数秒で軟化する。様々な色のものがあり、簡単に混ぜてマーブル柄にしたりできる。くり返し軟化できるし、絵の具や砂など他の素材を混ぜ込むこともできる。さらに、生分解性プラスチックでもあり、土の中で分解し「地球にやさしい」プラスチックである。
 ペレットタイプで、35 gが350円、210gが1,800円。スティックタイプで、30本480円。
  この樹脂は、ポリカプロラクトン(平均分子量約5×10)に塩素化パラフィンを混ぜたものである。
 
    HO(−(CH)−CO−O−)n H
      ポリカプロラクトンの構造
 
               Topメニューへもどる