「宮古馬」保存へ牧場開く  2002/1/1 沖縄タイムス記事より


【平良】在来馬の中でも数が少なく県の天然記念物に指定されている「宮古馬」の保存・増殖に取り組んでいる家族がいる。 宮古馬保存会から委託を受け、飼育しているのは平良市狩俣に住む島尻博之さん(41)一家。

 島尻さんは昨年12月中旬、同狩俣の西平安名崎の50アールを借りて牧場を開設。 「子供たちや観光客らに宮古鳥をもっとPRしたい。 来年には乗馬や馬車で牧場を遊覧する計画。観光スポットとして定着させたい」と夢を膨らませる。

宮古馬,写真提供葉山正宏さん
宮古馬,写真提供葉山正宏さん  宮古馬は、与郡国馬と同一系統の小型馬。県内外に22頭しか残っていない。 温和な性格で、以前は乗馬や農耕、運搬用として利用されていた。宮古市町村会が1980年に保存会を結成し、繁殖を図ってきた。

 島尻さんと宮古馬との出合いは6年前。保存会から「妊娠している馬がいるので育ててみないか」と言われたのがきっかけだった。 現在、宮古にいる19頭のうち、島尻さんが8頭を飼育。年長は18歳の「かおる号」。中には今年1月と7月に生まれた子馬も。 これまで自宅隣の小屋で飼ていたが、頭数が増え、もっと広い所で育てたいと牧場を開いた。

 長女絵梨花さん(狩俣小5年)は午(うま)年生まれともあってか、馬が大好き。昨年の夏休みには子馬の成長を観察した自由研究で、平良市文化祭の優良賞を受賞した。「宮古馬は人になつきやすいし、とてもかわいい」。 摘んだ牧草を与えながら、馬の頭を優しくなでた。

( 以上 H14/1/元旦,沖縄タイムス記事より)

宮古馬,写真提供葉山正宏さん

( 写真提供は相模原市の葉山正宏さんより、2002/1撮影 )



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