コラム

社員の化学日記 −第82話 「シリカゲル」−

先日休みの日にテレビを見ていたら,小学生向けに化学の実験で『シリカゲル』の紹介をしていました。 ご存知の通りシリカゲルは乾燥剤として使われています。

シリカゲル(silica gel)は,メタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)の水溶液を放置することによって生じる酸成分の加水分解で得られるケイ酸ゲルを脱水・乾燥した物質。

実験では,シリカゲルを使って干し柿・干し椎茸やドライフラワーを作るというものでした。

シリカゲルを瓶に入れて,その中にラップでくるんだ生の柿を入れとくと干し柿になると。 柿は水分が多く大きい皮付きだったけれど,4日程度で水分が完全に抜けてちゃんと甘い普通の干し柿になるようです。 干し椎茸も同じように作れるようです。

ドライフラワーも瓶にシリカゲルと花を入れて密閉すれば出来るらしく,色が普通のものより鮮やかに見えました。 普通は,吊るすなどして自然乾燥させるが,空気に触れていると色が退色するらしく,シリカゲルなら密閉しながら素早く乾燥させることで, 元の花の色とあまり変わらない美しい色のドライフラワーを作れるようです。

あと魚の干物も作られていることを紹介していました。海でとれた新鮮な魚を開きにして生のままシリカゲルのシートで包み発送, これが送り先に届く頃には,魚の干物ができているというわけです。 魚も新鮮で,干す手間もなくなるとのことでした。

干し柿や干物のように食べるものはなんとなく日数や手間がかかっても自然乾燥させるほうが美味しいような気がしますが・・・。

その内,ダイエット用シリカゲルって物も出来るのではと思いました。 でもやりすぎるとミイラになっちゃいそうですね。

【IXA(ペンネーム)】

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