大造じいさんとガン…模擬授業例


日時  2010.11.5   18:00〜19:15
場所  有田教育会館
教研集会国語部会として
参加者 12名 生徒役11名
  ※ 指導略案をご覧になりたい方は右をクリック→daizoujisan-sidouan.pdf

1.課題をつかませる段階
 @ 音読   生徒役11名に一段落ずつ音読してもらう
 A 課題提示
     ワークシートの「一」及び「二」に取り組むことを指示する
     課題二の下段「分かったことや思ったこと」の欄は、本日は一つだけ書くように指示する



2.1人で課題を解決する段階
    机間巡視

3.発表する 深める段階
 @ まず、課題一について簡単に発表してもらう
 A 課題二について上段の部分のみ、全員に発表してもらう
    ※ 参加者の選んだ言葉の傾向を探るためである。
      また、これをもとに「深める発問」を決めたいと考えていた。ところが……。

  

板書  拡大できます。


B 深める発問
    私が当初考えていた深める発問は、上のワークシートのB、「このガン」の「この」と「おとり」、Fの
   会話文の2つでした。ところが、この両方とも11名中2名しか選んだ人がいませんでした。これには困って
   しまいました。
    そこで、Bに代わってAの「これ」と「使って」という言葉からイメージを広げることに変更しました。

  大きな発問1…「『これを使って』の『これ』は何を指していますか。」
    参加者からの反応については下の板書を参考にしてください。「これ」の指導は指示語という文法
   指導を当然意識しています。同時に本時の学習場面の前半部分のイメージ化に役立てることがで
   きました。
  
  関連発問 …「『これを使って』何をしたのですか。」→「おとり作戦」→「大造じいさんは、このおとり作
       戦についてどのように思っていたのですか。そのことが分かる言葉をあげてください。」
    参加者からの反応については、下の板書を参考にしてください。板書にもあるとおり「自信」というこ
   とばにまとめました。

    板書からも分かるとおり、上の2つの発問によって、本時の学習場面の大半のイメージ化をすること
   ができました。授業時間が限られているのでそう多くの発問をすることができません。そこで、場面全
   体に響き渡るような言葉をさがし、関連づけさせるという発問の工夫をしてみました。
    私は点から面へのイメージ化と位置付けていますが、今後の研究の中心課題の一つだと考えてい
   ます。
    

 

板書  拡大できます


  ここで、参加者の1人から意見

    参加者 「『東の空が真っ赤に燃えて、朝が来ました。』の部分は、思ったことや考えた事ではないと

          思います。」

    指導者 「すばらしい意見ありがとうございます。」

    他の参加者から意見…省略


     ここでスケッチブックの「情景」のページを提示し、「教科書に『情景』についてこのような説明があり

    ます。」とまとめる。

      
      ※ スケッチブックに国語科の基本用語について教科書の記述を参考にまとめておくと、必要に
        応じていつでも取り出すことができ、便利である。

  関連発問…「Cの部分で思ったことや分かったことを書いている人がいますか。」
         参加者発表
         「Cの特にどの言葉でそのように思いましたか。ひとつあげてください。」
         参加者 「真っ赤」
         「そうですか。大造じいさんの心は『燃えて』いたのかもしれませんね。」

 大きな発問2…「Fについて、次の2つの文を比べてちがいを考えてみてください。」
        ・「さあ、今日こそ、あの残雪にひとあわふかせてやるぞ。」
        ・「さあ、今日は、あの残雪にひとあわふかせてやるぞ。」
         
         参加者の発表…省略

         指導者の意図については、本ホームページの ワークシート→5年→大造じいさんとガンの
        細案を参照してください。

     ※ この発問については、失敗であったと考えています。私が深める発問として用意していたものに
      こだわりすぎました。実は、教材研究の段階で、Eの部分の「目をつぶって」と「目を開きました」に
      注目させ、この2つの行為をするときの大造じいさんの気持ちや様子の共通点と相違点を考えさ
      せることによってイメージを深めることを考えていたのですが、この時はすっかり失念していました。上
      の板書にもあるとおり参加者はEに関係して9人も線を入れているのですから、そのことを尊重す
      べきでした。大失敗です。

4.まとめる段階
     ワークシートの課題三に取り組ませる


模擬授業の成果と課題
 @ 点から面へのイメージ化について有効な指導方法と確認できた。

 A 子どもの解釈(ワークシートの思ったこと分かったこと)を授業中にどのように取り上げるかあいまいなまま
   に終わった。

 B 深める発問について
    ・いくつか用意しておくことによって自信を持って授業に臨めることが分かった。
    ・子どものひとり勉強の成果とどう関連付けるか難しい。
    ・指導者の一方的な深める発問に偏らないよう、子どもの声や様子をよく観察することが大切と分かっ
     た。