Duchamp Code
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マルセル・デュシャン
帽子掛け
 
デュシャン と 『荘子』

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 逍遥遊 
 

 恬淡無為 
 
石川虚舟 2011
 
デュシャン・コード
 
 
上決浮雲、下絶地紀、
上は浮雲を決し、下は地紀を絶つ。
『荘子』 説剣篇
 


マルセル・デュシャン 《 HAT RACK 》 1917
 
rack 飛ぶ雲、ちぎれ雲 ( thin, flying, broken cloud )
 
《帽子掛け》は、支持台から切断され、
天井から紐で吊るされる。
 
天子の剣は、上は浮雲を切り開き、
下は大地の支え綱を断ち切る。
 
デュシャンの芸術もまた、天地人(三才)を貫く、
宇宙的生命力を表象する。
 
 
レディメイドの「小便器」、つまりデュシャンの 《泉》(1917) を丹念に写真撮影した アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)は、 その後、《イクイヴァレンツ》(equivalents, 1923-36)と題する「雲の写真」の連作を行う。
 
デュシャンが創始した芸術形式としてのレディメイドは、物品を日常的な道具空間から切断する。 そして写真もまた連続する風景から断片的映像を切り離す。
 
R・クラウスは、レディメイドと写真に共通するその「切断」行為に注目し、 スティーグリッツの雲の連作に、「異種交配」の象徴主義的な宇宙を措定する。
cf. Rosalind Krauss, ALFRED STIEGLITZ'S "EQUIVALENTS",
Arts Magazine 54:6(February 1980),134-137
 
アインシュタインの「相対性理論」に等価(equivalence)という概念が登場するが、 シュタイナーの「神智学」では物質と精神を等価とする一元論が提唱される。
 
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