Viola da gamba 製作工程 [2]

 

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(8)横板の平面を出す
jpeg まず裏板を接着するために、ある程度平面になるよう鉋で削ります。
(ライニングを接着してから、完全な平面を出しますので)

 

(9)ライニングの準備
jpeg 横板はわずか1.5ミリ程度なので、裏板との接着を完全にするためコーナー部分に薄い板を張ります。 これをライニングと呼んでいます。
古楽器の場合モダン楽器に比べて小さいのですが、私は特に小さくしています。

 

(10)ライニングの接着
jpeg 見えにくい部分を鏡を使って、隙間がないように接着します。

jpeg あとは同じように接着していきます。

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(11)ライニングの成形
jpeg ライニングは長方形で接着していますので、三角の形に成形します。
(なるべく質量を小さくしたいので)

 

(12)ライニングの完成
jpeg ライニングの成形も終わり裏板をつける前の状態です。

 

(13)裏板の準備
jpeg ドイツから来た材料はかなり厚みがあるので、ある程度電気の力を借りて薄くしておきます。
(ある程度と言ったのは、見て美しい虎杢は逆目の連続であのような模様が出ているので、普通に鉋をかけると逆目の部分が欠けます。 欠けてもよい厚さ程度にしか機械は使えません)

 

(14)裏板準備
jpeg (13)で荒削りした2枚の裏板を端金、クランプなどを使って接着します。
横板はすでに出来ていますので、鉛筆で胴体の形を裏板に写し、3ミリ程度大きめに切り出します。

 

(15)裏板の削りだし
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jpeg これも、電気の力を借りて電動鉋を使い荒削りします。
その後、鉋で削ります。前にも書きましたが、美しい虎杢は逆目になっていますので、横擦りと言って虎杢と同じ方向(年輪と直角方向)に削ります。

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(16)当て板の接着
jpeg ガンバはヴァイオリン属と違って裏板は削りだしでなく薄い平面の板なので、魂柱を支えるために松で当て板を作ります。
写真はそれを接着しているところです。

 

(17)裏板の完成
jpeg 裏板が出来上がりました。
これに鋸を使って切り目を入れ、折り曲げれば横板に接着できます。

 

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