参院選で問われる大争点と日本共産党の改革提言
日本共産党の志位和夫委員長は6日、党本部で記者会見し、参議院選挙政策「安倍政権の暴走に立ち向かい、『国民が主人公』の新しい政治を――参院選で問われる大争点と日本共産党の改革提言」を発表しました。小池晃副委員長・政策委員長が同席しました。
志位氏は会見の冒頭で、「今度の参院選のキーワードは『自共対決』です」とズバリ指摘しました。
安倍政権を「暴走と破たん」と特徴付け、「『アメリカいいなり』『財界中心』『歴史逆行』―三つのゆがみを持つ古い自民党政治が根本から腐り、(国民が)新しい政治を求める“夜明け前”の状況です。安倍・自民党政権に正面から対決する野党として、堂々と頑張っているのは日本共産党という構図がはっきりと浮かび上がっています」と述べました。
そのうえで、参院選の「五つの大争点」(別項)―
- アベノミクス
- 原発
- 環太平洋連携協定(TPP)・米軍基地
- 憲法
- 歴史問題
―を端的に示し、これにたいする日本共産党の「改革提言」を提示しました。
このなかで志位氏は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」について「国民の所得を増やす中身は一つもない。解雇自由化、社会保障大改悪と消費税大増税という、所得を奪う『毒矢』ばかりです。デフレ不況脱却のまともな道になりえません」と指摘しました。国民の所得を増やす方向での抜本的対策が必要だと述べ、消費税大増税の中止や「経済提言」「景気回復提言」など党の対案を示しました。
憲法をめぐっては、9条を変える「国防軍」の保持に加え、表現の自由など基本的人権も「公益及び公の秩序」の範囲内でしか認めないとする自民党憲法草案を厳しく批判しました。「こんなおそろしい憲法草案を掲げた自民党に政権を任せられるのか、正面から問いたい」と表明。“憲法の平和的民主的条項を生かすのか、壊すのか”―「自共対決」の構図を鮮明にさせました。
志位氏は「『自共対決』を際立たせて、大いに攻めに攻める論戦を展開し、必ずいい結果を出したい」と表明しました。
参院選に向けた日本共産党の改革提言(目次)
安倍政権の暴走に立ち向かい、「国民が主人公」の新しい政治を
- 安倍政権の危険な暴走は、ほころびと破たんも始まっています
- 「自共対決」こそ、参院選の真の対決軸です
1、アベノミクスの暴走を許さず、消費税増税を中止し、国民の所得を増やす本格的な景気回復の道を
- 国民は景気回復など実感できません
- 政府が「投機とバブル」をあおる異常な経済政策の危うさがあらわれています
- いま求められているのは、国民の所得を増やす本格的な景気回復の道です
- 暮らしと景気をこわし、財政も悪化させる消費税増税の中止を
- 賃上げと、安定した雇用、中小企業支援のルールをつくります
- 社会保障の大規模な削減路線と対決し、現役世代も、高齢者も安心できる制度に再生・拡充します
- 大震災からの復興を最優先課題に――生活と生業の再建に必要な公的支援を
2、原発の再稼働と輸出を中止し、「即時ゼロ」の決断を――再生可能エネルギーに大胆に転換する
3、「アメリカいいなり」をやめ、国民の利益を守る外交に
――基地も安保もない日本をめざし、自主外交でアジアと世界の平和に貢献する
- TPP交渉参加を撤回し、日本農業の再生と食料主権、経済主権の確立を
- 沖縄県民の総意を踏みにじる米軍基地押しつけに反対し、基地のない平和な沖縄、基地のない日本をめざします
- 日米安保条約を廃棄し、対等・平等・友好の日米関係を築きます
4、安倍政権の改憲への暴走と対決し、憲法を守り、生かす政治を
- “憲法を憲法でなくしてしまう”96条改憲をやめさせ、立憲主義を守ります
- 憲法9条を守る――日本を「海外で戦争する国」にする改憲策動を許さず、9条を生かした平和の外交をすすめる国に
- 日本国憲法の全条項を守り、民主的・平和的条項の全面実施を
5、侵略戦争、植民地支配を肯定・美化する、歴史の改ざんと歴史への逆行を許さない
「国民が主人公」の新しい日本に向けて、日本共産党を大きく躍進させてください
- 平和、民主主義、暮らしを壊す逆流に、勇気をもって立ち向かう政党です
- どの分野でも改革の展望を示している綱領をもつ政党です
- 国民と共に力を合わせて政治を変える政党です
- 亡国の政治か、日本の未来に責任を負う政治かが、問われています