いったいホンマに改革なん?
野田民主党政権が不退転の決意ですすめるという「税と社会保障の一体改革」素案が決定しました。
「年金なんとかしてくれるんやったら消費税増税も仕方ない」「復興にお金がかかるから」との声もありますが、その国民の思いとは全くかけはなれている実態が…
消費税増税分はどこに消えるのか?
民主党政権が消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる「社会保障・税一体改革素案」を決定しました。
国民には、消費税増税と年金支給額を減らし、年金や健康保険の保険料の負担を増やし、復興を名目に増税をおしつける一方で、大企業と大金持ちに年間1.7兆円もの新たな減税をばらまき、大型開発を復活させ、1機100億円もの戦闘機を42機も買い込もうとしています。来年度予算案は当初予算としては史上最大の借金予算となり、そのツケも消費税で国民に回そうとしています。
しかも、消費税率引き上げに向けて「国民の納得と信頼を得るため」との口実で衆院議員定数を80削減すると言いますが、国会議員は多すぎるのではありません。国民の声を聞かない国民の意思を議会に反映させない立場の政党、議員が多いだけです。このうえ議員削減でますます民意とかけはなれた国会をつくることにもなります。本当に「身を削る」「財源を考える」のなら、真っ先に政党助成金320億円を削るべき。ここに全く手を付けないということはいかに国民の声を聞かなくても悪法をおしつけることができるか、自分たちだけ「うまい汁」を吸えるか…しか考えていないということが透けて見えるのではないでしょうか?
大企業と大資産家の負担減らしに触れないマスコミ
消費税増税は財源不足だからやむを得ないとした論調でマスコミは報道します。しかし、負担増を議論する際に、一方で抜け穴で負担無しの大企業優遇税制に触れないのは異常です。
バブル期よりも儲けている大銀行がこの10年余り法人税を1円も払っていない事実。また消費税は国内の税金のため、輸出大企業は戻し税として多額の返還があり、トヨタ1社で年間2000億円が還付されているといいます。大金持ちは負担が軽く、トヨタの社長の税と社会保障の負担率は16%に対し、同じトヨタ一般社員は30%と社長の2倍近くにもなります。
大企業と大金持ちに適正に負担を求めることは、税と社会保障を考える上で欠かせない問題ではないでしょうか?
一体改革素案のポイント
- 税制
- 消費税率は2014年4月に8%、15年10月に10%
- 食料品などの軽減税率は見送り、低所得者向けに給付付き税額控除
- 議員定数
- 衆院議員定数80削減法案を国会提出
- 社会保障
- 物価下落時にすえ置いた年金額の減額
- 消費税財源で基礎年金国庫負担2分の1を恒久化
- 公的保育をなくす子ども・子育て新システム
- 介護保険利用者の負担増
- 消費税財源で基礎年金国庫負担2分の1を恒久化
バイバイ!原発!
稼働中の原発は6基
福島第1原発事故から10ヶ月。原子炉内がどんな状態かいまだにわかりません。なのに野田首相は「収束宣言」を出し、原発再稼働へ急速に動き出しています。
マスコミも政府も、原発再稼働できずに電力不足とキャンペーンはっています。しかし、現在、稼働中の原発は全国で6基。混乱無く国民生活は成り立っています。4月には泊原発の定期検査で、すべての原発が停止します。
原発が無くても太陽光や風力など自然エネルギーの可能性は原発総発電量の40倍もあります。冷静に見れば、原発ゼロでやっていける見通しがあるのではないでしょうか?