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ONKYO Integra M-931NⅡ40の修理


ONKYO Integra M-931NⅡ40

オンキョウのIntegra M-931NⅡ40というパワーアンプを持っています。
人から頂いたもので、多分1970年代の代物だと思います。
アンプ外観
カタログには回路図まで付いており、各部の電圧まで書いてくれてます。
下図は回路構成の概略です。安定化電源は使っていません。
回路図

プチプチノイズ

何年か前に、右側からプチノイズが鳴りはじめたので、部品交換を試みました。
トランジスタを調べて、結局は2SA850と2SC1735を交換したら治りました。

今回は逆の左側からプチプチ聞こえ始めました。
多分以前と同じトランジスタの劣化だと思うのですが、もう売っていません。
データシートの最大定格からすると、秋月電子で入手したTTC015BとTTA008Bか、TTC004BとTTA004Bのペアが使えそうです。
オリジナルのトランジスタの特性曲線も分からないので、とりあえず使ってみてダメなら次を考えるってことにします。
TTC004BとTTA004BでhFEの揃った2ペアがあったので、これにします。(下写真の四角いやつ)
以前に交換した2SA850と2SC1735(左内側)はきれいですが、今回プチプチ鳴った方(右内側)は足も真っ黒、型番も読めません。原因はこれに間違いないでしょう。
トランジスタ
ついでに入力部の可変抵抗も交換
入力部の可変抵抗
電源スイッチと連動するスピーカーON/OFFスイッチは接触不良なので短絡。 そのかわりに外部遅延回路を接続する予定で、付属ACコンセントを電源スイッチと連動させました。
付属ACコンセント
あと、長時間稼働すると2SA743が結構熱くなるので、温存するためにアルミ片で放熱板付けました。
放熱板
いざ測定!ということでテスターで各部の電圧測っていると、どこを測っても電圧が安定しません。
おかしいなあ?と思ったら電源トランスのAC100V端子が80Vあたりでフラフラしてます。
なんと電源SWの両端で20V程の電位差がありました。接触不良です。
代替えのロータリースイッチなど持っていませんから、分解掃除することにしました。 アルミリベットで組み立ててあるので、やすりで削って分解し、清掃した後は、同じ太さのアルミ線(2mm)を曲げて固定しました。
電源スイッチ

今度はトランス出口がAC24Vしか出ていません。「AC28V」と書いてあるのに。
トランス
故障?しかし取説のVccは30Vとなっています。AC24Vをブリッジ整流したら32Vぐらいになるはず。
本体の整流回路に繋いだら、ちゃんと規定値の±30V位になりました。28Vの表示は何だったのかな?

各部の電圧も取説のとおりで、トランジスタを別物にした影響はありませんでした。

測定

自作の発振器(ICL8038使用)で測定したら、4Vp-p位のサイン波出力時も入力波形と同じです。(入力と出力の重ね書き)
サイン波
10kHzと40kHzの矩形波(っぽい信号源)の再現性もこれなら問題ないでしょう。(入力と出力の重ね書き)
10kHz矩形波
40kHz,黄色が入力波形、青色が出力波形、これなら上出来です。
40kHz矩形波
出力も4W位までは波形がつぶれませんでした。(5Wの8Ω抵抗しかなかったので)
このアンプで100dB/Wホーンの1kHz以上を鳴らすつもりなので、4W出ることが分かれば十分です。

こんなふうにバラック仕立ての遅延安全回路をつけてます。
遅延安全回路
1kHz以上の2.5インチドライバを鳴らしてるんですが、透明感も張りもあるきれいな音だと思います。

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