八ヶ岳/2009新年

南北21キロにおよぶ八ヶ岳は、ほぼ中央の夏沢峠を境にして、荒々しい岩稜が連なる南八ヶ岳、湖と針葉樹林が美しい北八ヶ岳と呼ばれています。今年最初の山歩きは、北八ヶ岳に連なる北横岳(2480m)と樹林に点在する湖の一つ、雨池を目指しました。歩行時間は5時間ほど。2200mまでロープウェイを使えるので気軽な一方、かなり寒く天候の変化には要注意です。背負うタケヒロにも十二分に防寒服を着せて、いざ、出発です。
ロープウェイを降りると、しばし、雪原歩き。「坪庭」と呼ばれている地帯で、熔岩石が点在する、美しく不思議な風景。背中のタケはフワ~ィ、フワ~ィ、 メンメンマ!と叫んでいる。ワタシと同じく、感動している様子。
雨池に到着。氷張る湖を想像していましたが、雪積る森の中の運動場といった感。タケはぐっすり睡眠。背負子に乗せたまま、雪上に下ろしても、起きない。その姿、矢印の如し。ゆっくり、コーヒーを飲みながら、八ヶ岳について多くのエッセイを書いた作家・山口耀久が、複数ある北八つ湖の中でも、この雨池を最も好んでいたことを想う。
引き続き、北横岳へ。目を覚ましたタケが、機嫌が悪く、ついで、怪しい雲が上空に。天候も悪くなりそう。雪チラつき始めた中、オクさんに温かい離乳食を頼むと、機嫌フッカツのタケ。少し歩を早め頂上へ。硬く締まった雪に、おもしろいように効くアイゼン。他に登山者は一組だけ。山頂は非常に寒く、天候さらに怪しくなって、間近い蓼科山が雲に隠れそう。冷たくなったタケのホッペに、マフラー巻いて、急いで下山。(つづく)

2009年01月11日