【自分で簡単見積もりを】その1
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長くなりますが、知っておくとオトクだと思います…

業者さんから提出される見積もり、
「高いのか安いのかわからない」ということありますよね。
なにせ設備や商品はともかく、工事費は定価がありませんから。

もし、大きな規模の会社なら、個々の現場で多少の赤字が出ても、
会社全体で利益が出ればよいという考えで、定価制もできるでしょう。
(いわゆる100均ショップの商品がこの考えだそうです)
見積もりとういう作業の手間も減るし、能率アップがはかれそうですから。
(例えば新人でも見積りができますしね)

でも、工事というものはリスクがあるので、そういう方法だと、
価格を割高に設定せざるを得ないのでは?と思います。

さて、それでは、自分でも「我が家を見積もってみよう」という
ことなのですが、まず、「人工」(にんく)…じんこうではないですよ…、
という言葉をつかんでおいてください。

見積もりは商品や材料など、具体的な価格があるものを除けば、
職人さんの「手間賃」
現場を見積もったり、指示・監督にきたり
商品・材料などを手配・運搬する人の作業や段取りの費用、
簡単に言えば…「人件費」からなっています。
(「見積もり無料」でも業者さんは経費がかかっていますし、
見積もりにはある意味、会社の運営・広告費用も含まれるはずです)

「手間賃」はだいたい「人工」をもとに決められます。
つまり、「一人工あたり職人さんに日当一日分払う」ことになるので、
だいたい職人さんに一日あたり8時間働いてもらうとして、
半日で終わりそうなら半人工、2時間かかりそうなら1/4人工と考えます。
業者さんによって、職人さんと決めている日当の額があるので、
そこに自分たちの利益(人件費その他の費用に見合う分)を加えて、
手間賃を出すわけです。

実際には、会社の規模や地域差にもよりますが、
見積もり上の「一人工」相当額は「25,000円から40,000円」といったところ
でしょうか。あまり安すぎると職人さんの腕前や業者さんの能力が不安ですし、
あまり高いなら、中間に入る業者さんの数が多いと言えるかもしれません。
また、プランにも経費がかかるので、設計料としてあがってない場合は、
その分も人件費として加算されていることがあります。

クロスや床材を貼る手間賃などは、部屋の広さが6畳というように、
作業の面積・分量がわかりやすく、
一日どれくらい貼れるかといった見当がつきます。
そこで、
日当から逆算して、mあたり、uあたりといった
単価表示になっています。

(実際にはクロス貼替では、クロスの商品代と手間賃をあわせて
「mあたりいくら」の単価になっていますし、
フローリングも手間賃だけの場合と、商品込みの単価の場合があります。)

クロゼットを組み立てるとか、壁を解体して運ぶとか、
ドアのわくを取り変える、といった、それぞれの家でサイズや
ボリュームが変わる項目は、○時間かかりそうだから○人工でいくら、
そこで、「一カ所 ○○円、一式○○円」といった具合です。

ちなみに職人さんを呼ぶときも、これらの項目ごとに出した「人工」を
「一人工」単位で割って、何日来てもらうかを考えるのです。
「読み」が甘すぎるとバタバタした現場に、
余裕を見ておけばスムーズな現場になります。
(これ以外の要因にも現場の流れは左右されてしまいますが)




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