純和風(?)整理棚の製作。

 

和室用に、整理棚を作製しました。

和室に置くということで、あくまで和風に仕上げたつもりです。

 

 

●設計&図面

 

 

◆ 図面 ◆

正面

側面

今回作製する棚の条件は、@複合機が入ること。A折りたたみ式のワープロが入ること。B雑誌類が入ること、C奥行き400mmまで。D 高さ600mm位。

といったところで、こんな構想を考えてみました。

複合機スペースの高さは、コピーの原稿をセットする際の上蓋を全開にはできないのですが、使用上問題のない程度まで開けた時の高さを実機で確認し、決定しました。

 

● 脚&貫

 まずはとりあえず、四隅に配置する脚と、それらを固定する貫を加工します。材料はコレ、タモ材です。写真には三つの材料が写ってますが、使ったのは真ん中と右に写っている材料で、サイズは1200mm×170mm×45mmと、900mm×170mm×45mmです。(元々長い1本のものを切りました)

 この材料から、脚用に600mm×36mm×36mm4本、前後貫用に1200mm×36mm×36mm2本、側貫用に400mm×36mm×36mm4本切り出します。

 

 下の写真は、タモの板材から脚と貫に使用する角材を作っているところです。

 まず、丸ノコでおおまかにカットし、厚みをバンドソーでこれまたおおまかに調整、鉋を通して仕上げました。スコヤで直角を確認しながら鉋を通します。

 

こんな感じで、脚4本、前後貫2本、側貫4本の材料ができました。

 

 次は、脚と貫を接合します。

 前後貫と側貫の高さを同じにしたいので、“通し違いほぞ継ぎ”という方法を使いました。

 

 この写真は、突起側を加工している一コマです。

 胴付きノコを使用し、真っ直ぐ切るために、真ん中の写真のように切る部分に板をあてがって、ノコをその板に添えながら切ります。

 右端の写真は、加工出来上がりの仕口の図です。

(やけに短いですが、端材で試しに加工してみたものです。)

 穴を加工しているところです。

 まずはドリルでおおまかに穴を空けておき、残ったところをノミで落としていきました。

 ところで通し違いほぞ継ぎの穴を加工する際、ひとつ目の穴の加工は難なく出来るのですが、ふたつ目の穴を加工する時は、加工するすぐ近くに既に穴が開いているため剛性が弱くなり、加工の際、最悪穴が割れてしまったりします。

 そこで、ふたつ目の加工の際、既に開けた穴に相手となるほぞを入れた状態で加工すれば、割れを防止できます。

(実は、私は一度失敗しています。右の写真は失敗の図。)

穴の底が割れて、貫通してしまいました。(゚∀゚;)

 

 脚4本とも加工をして、試し組みなどしながら、次は天板の加工に入ります。

 

 

● 天板

 先ほど組んだ脚に、天板を取り付けます。まずは、天板作りです。

 天板の材料は、厚さ45mmの秋田杉の板です。

 

 まずは、反りを修正しながら、厚みを落としていきます。最終的な厚みは30mmにする予定です。

 手鉋ではさすがにしんどいので、とりあえず電気カンナでおおまかに削りました。

 

 その後、手鉋を通して、仕上げます。

 が、これがなかなか大変でした。両逆目になっていたので、部分的に鉋を通す向きを変えないと、綺麗に仕上がらないのです。

写真を撮る余裕もなく、少し気を抜くとすぐに逆目になってしまいました。

苦戦しながら、一応こんな感じに仕上がり・・・

 

 1200mm×400mmのサイズにカットしました。

 次に、天板と脚を接合します。脚の根元を写真のように加工し、この部分を天板に差し込むという方法にしました。

 

 脚を取り付ける部分にケガキを入れ、差し込むための穴を掘っていきます。

 まず、ドリルで適当に穴を開けます。材料が大きいので、ボール盤は使いづらく、電気ドリルを使いました。

 ドリルにテープが貼ってあるのですが、これは穴の深さの目印です。

 

 

 ドリルで適当に穴を開けた後、残った部分をノミで落として、脚がちょうど入るように仕上げます。

 そして・・・

 脚4本とも同じ加工をし、全ての脚と天板を接合した図が、こんな感じです。

 

・・・さて次は、側板、底板、棚板などの加工へと続きます。いよいよ棚っぽくなってきます。

 

 

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