唐古・鍵遺跡で大型高床建物遺構発見!

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 1.調査地     奈良県磯城郡田原本町鍵297番地ほか
 2.調査年月日   平成11年7月14日〜現在継続中
 3.調査面積    約370u(一部埋戻のため現在305u)
 4.検出した遺構  弥生時代前期    土坑1基
           弥生時代中期初頭  大型建物1棟、流路(溝?)1条
           弥生時代中期中頃  小溝1条、土坑1基、井戸2基
           弥生時代中期後半  井戸1基
           弥生時代後期初頭  井戸3期
           弥生時代後期後半  井戸2基
           庄内期       井戸1基、方形周溝(墓?)遺構
 5.出土した遺物  弥生   ・戟?形木製品・水晶小玉・泥除未成品
           庄内   ・鉄製やりがんな?・ツチノコ12点
           時期不明 ・石戈?・磨製石剣・ヒスイ小玉・ガラス小玉
 6.大型建物について 南北に3列の柱穴列を検出している。東柱列5本、中央柱列5本、西柱列6本である。柱穴は平面形が隅丸長方形を呈し、長軸約2mで、短軸約1m、深さは検出面より約60pの規模をもつ。柱穴1・4・13・16には、柱根が残存し、その直径は約60pという大きなものである。柱穴16の柱根はヤマグワ、それ以外はいずれもケヤキ材である。柱穴1と柱穴16の柱は、目渡穴(筏穴)を有する。
 この柱穴の配列から、南北に長軸をもつ梁行2間(7.0m)×桁行5間(約11.4m)以上の総柱型高床建物と考えられる。現段階で、床面積は約80uであり、大型建物といえる。また、中央柱列の最も北側の柱は、東西柱列(妻部分)から1本分(約2.3m)飛び出ており、独立棟持柱と考えられる。大型建物の建築年代は、他遺構(小溝や流路)との切り合いから、弥生時代中期初頭と考えられる。
 7.まとめ 今回、唐古・鍵遺跡でみつかった弥生時代中期初頭の大型高床建物は、従来、弥生時代後期に出現する総柱建物の出現を300年ちかく遡らせることになってしまった。また、規模の点においても、約80uの床面積を有し、この時期のものとしては最大級である。唐古・鍵遺跡においては、これまでにこのような建物は検出されていないが、楼閣絵画にみるように既に高い建築技術をもっていたことがうかがえる。ただし、この絵画土器より今回の建物跡はさらに200年ほど遡る。
 今回の大型建物は、中期中葉に成立する唐古・鍵遺跡の大環壕より以前のものである。この段階は、唐古・鍵遺跡は北・西・南の各地区に分立しており、その西地区のほぼ中央にあたるところに大型建物は位置している。このことから、この建物は、この西地区の中心施設のひとつと推定される。

   1999.10.16−17 現地説明会資料(田原本町教育委員会)より


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 遺跡全景(西から)
 上の写真は東から見たもの















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 柱穴1



















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 柱穴13



















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 北から見た遺跡


















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