新NISAの危険性

 小倉優子さんが新NISAに関して「国が推してるじゃないですか。国が推してるものにいいものがあるのかって。何か裏があるんじゃないか」と恐ろしく懐疑的な態度を示していますが、その通りです。

 30年前ごろ、タクシーのドライバーをしていたことがありますが、投資信託でえらい損をさせられたという人を何人か乗せたことがあります。大体、縁もゆかりもない赤の他人を儲けさせてくれる企業が存在すると信じる方が馬鹿なのです。投資信託が衰微していったのは多くの人が損をさせられたからです。
 
 世間にはFXで儲けさすとか、ビットコインで儲けさすとか言って、多くの人間が騙されましたが、それらは全て搾取する側の騙しの手口でしかありません。どこの世界に他人を儲けさせてくれる親切な人がいるのでしょうか。
 
 それでも未だに騙される人がいるのは、絶対に他人を儲けさせてくれる親切な人なんて存在しないという鉄則をおろそかにするからです。投資信託も同じことです。元本が保証されていないので大抵の人が損をさせられます。お客さんの投資信託を下落させてどの企業が儲けているかと言うと、それはここでは書けないので想像してください。
 
 国は国民の何百兆円というタンス預金を顕在化するため、新NISAなんて投資信託も可能になる制度を許可したのです。ゾンビのように投資信託を新たな名称で復活させたのです。でも最終的に泣くのは国民だということを事なかれ主義の役人達で占められている国は分かっていません。

 役人達は新NISAは国民の為になり何百兆円ものたんす預金も少しは顕在化するだろうぐらいに考えているのです。顕在化すれば景気も少しはましになるだろうぐらいにしか考えていないのです。しかし、投資信託で損失をこうむる人が多くなると一層景気が悪くなるのです。そんな道理も知らずに安易に新NISAを許可するとは無知にもほどがあります。

 それゆえ投資信託の出来ない旧NISAならまだしも、新NISAは危険性がすごく増すので注意が必要です。


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