秋の夜

「トモノさん、今晩は。」
「ああいらっしゃい、今日は、遅くまで、講義があったのね。」
「こんなことめったに無いんですけど、たまたま。」
「晩御飯食べたの?」
「いや、あの、どうしようかなとか、考えてるうちに、家まで着いてしまって・・・。」
「ふん、それで、優しい、隣の、お姉さんが、もしかしたら、食べさせてくれるかも、
 とか、思いっきり、虫のいいことを、考えたわけね。」
「あの、おもいっきり言葉に棘を、感じるんですが。」
「そりゃあ、思いっきり、棘が生える、言い方したものね。」
「僕は、ただ、トモノさんが晩御飯まだだったら、どっかで、一緒に食べれないかっと思って・・・。」
「な、ひろしくんが、そんなこと考えてくれたの?嬉しいよ。」
「で、トモノさん、晩御飯食べたんですか。」
「それが、予定してた材料が、なくて、よく考えたら、賞味期限切れで捨てちゃった後だったのよ。」
「ああ、予定の、夕食が、作れなくて、腹立たしいわ、おなか減ったわ、で、棘になったわけですか。」
「・・・ひろしくん・・・、私に、喧嘩を売りたいわけね・・・・」
「あのっ、そうじゃなくって、ほら、おなかが減ると、気分が、荒むんですよ。
 だからどっかに、食事しに行きましょうよ。」
「そ、そうね。うん、なに食べにいく?」
「あの、フレンチ、とか言わないでくださいね。」

「庶民は、やっぱり、ラーメンですね。」
「ラーメン、餃子、ビール。黄金の、トライアングル。」
「トモノさん、気分落ち着きました?」
「ふう、おなかが、満たされると、世の中、平和って気分になるよ。」
「それじゃ、帰って、シャワーでもして、寝ますか。」
「ねえねえ、コンビニで、もうちょっと飲み物買っていかない。」
「まだ飲み足りないんですか。」
「いやほら、今日のひろしくんは、優しいし、もうちょと秋の夜長を楽しみたいじゃない。」
「はい、ほどほどに、お願いします。」(お願いしたって、暴走したら、止まらない人だからなあ・・・。)

「とりあえず、シャワーしてきます。」
「うん、準備して待ってるよ。」

「さっぱりさせてもらいました、あれ、トモノさん、もう飲んでるんですか。」
「あ、お先に。はい、酎ハイでいいかな」
「それでは、トモノさんの心の平穏に、乾杯。」
「む、なんかちょっと引っかかるような気もするけど、乾杯。」
「なんか、いい気分ですね。」
「そーねー、世の中なべて事も無し・・・。」
「おやじ、ですか。」
「あ、そうだ、まだシャワーしてなかったんだ。」
「わ、トモノさん何してるんですか。」
「シャワーするために服脱いでるんじゃない」
「あの、部屋に戻ってきます。」
「ひろしくんと私の間で、遠慮なんかいらないわよ。」
「あの、でも、ほら、慎みとか、そういうものがあるじゃないですか。」
(ありゃ、もう、風呂場に行っちゃった、トモノさんには、
勝てる気がしないと言うか、絶対に勝てないね。)

「あー、さっぱりした。ひろしくんも・・・・あ、もう済ませてたんだったね。」
「あの、トモノさん、ブラ着けないんですか、それから、下は、パンツ以外に穿かないんですか!」
「どうしたの、なんかえらく顔を赤くして。」
「いや、あのう、刺激が強すぎると言うか・・・・。」
「あら、そういうこと?修行が足りないわね。ほら、心頭滅却すれば火もまた涼し、
 とか言うじゃない。」
「わーっ、」
「あんまりイッキ飲みすると、体に良くないわよ。」
「あのー、トモノさん・・・わざとやってるしょ。」
「わかった?、まだ私も、修行が足りないな。」
「わかりますって。」

どこをどうしたのか、なぜか二人は、寄り添って、抱き合っている。唇は、互いを求め合って
貪りあっている状態だ。

「ねえ、ベッドで、パンツ脱がせて・・・」
「・・・・・・」
「舐めてくれる?」
「・・・・・・・・・・!!」
「いつでも、舐めてあげてるのに・・」
「・・!!!!」


「むー、まだ修行不足なのかな・・・?」

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ここは、ひろしくん、すなおに、しっかり舐めるところだと思うぞ。

この、カップルは、ちょっとしたシチュエーションさえあれば、かってに
動いてくれます。落しどころさえ、決めていれば、いいのですが
今回は失敗です。

実は、まだ語られていない、伏線があるようで、それを含めて、書き直す予定です。

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