トモノさんのデート

「ねえ、ひろしくん、今度の日曜日、デートしない?」
「え、は、はい、お断りすると、とんでもない事になりそうですから・・・。」
「どーゆー意味?」
「いえ、まんまです。」
「で?」
「はい、お供させていただきます・・・」
「じゃなくって、デートしよって、言ってるんだけど。」
「うう、はい。」

「よかったね、いい天気で、デート日和だわ。」
「ええ、トモノさんがご機嫌で、何よりです。」
「む、私の機嫌だけが問題なわけ?」
「い、いえトモノさんの機嫌がいいと、僕も嬉しい、ということです。」
「そーか、私も嬉しいよ。」
(う、おっぱいを、腕に押し付けられると、嬉しいと言うかあの)
「で、どこに行くんですか?」
「デートといえば、映画を見て、食事をして、散歩とか、あ、水族館もトレンドか、で、ホテルでしょう。」
「あ、あのそれはそーなんですが、トモノさん、それがしたいと?」
「ぜーんぜん、そんなのちっとも面白くないじゃない。」
「は、はあ。だったら、なにを?」
「う、ひろしくんと、デートというのが、嬉しかったので、何にも考えてなかった。」
「はあ、ま、トモノさんとぶらぶらするだけでも、僕は嬉しいですけど。」
「うーん、ひろしくん、大好きよ、ほら」
(わ、おっぱいが、あの)
「あの、トモノさん・・・・」
「どーしたの、ひろしくん?」
「いや、そのトモノさん。」
「あら、真剣な顔して、どうかしたの。」
「あ、あの、ホテルへ行きませんか。」
「ええ?、ホテルは、デートの最後の盛り上がりでしょう。」
「そ、それはそうなんですが。」
「だから、じっくり気分を、盛り上げてから、ね」
「は、はい」(う、でも僕的には、も、もう)
「帰ろか。」
「え、あの、」
「うふふ、したくなちゃったんでしょう。」
「いや、その」
「いーわよ、わざわざ、ホテル代、使うこともないし。さ、帰って、しよ。」
(これで、よかったんだろうか?)
(うふ、ひろしくんが、したくなってくれたら、なんでもいいんだから)

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トモノさんは、ひろしくんが、その気になってくれさえすれば、どうでもよかったんですね。

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