受け皿の少ない日本

日本は乗馬の普及率が低く、例えば、引退させる競走馬を乗馬に転向させたい、クラブに引き取ってもらいたい、などの意思を持つ馬主がいても、その受け皿となる施設が少ないために苦心するケースがあるのも事実です。競走馬の数と乗用などの馬の数の需給のギャップが大きいのです。

競馬会もそれなりの努力をしていますが、馬主の意識のありかたと共に課題の多いのが現状です。

馬にも命がある

競走馬の生産者は、自分の牧場で生まれた馬が高く売れ、強い競走馬になって欲しいと願い、馬主は自馬に対して、丈夫でよく走りレースを勝って欲しいと願うでしょう。

競馬場での馬たちは、勝つほど脚光を浴びて人気者です。このように現役時には華々しく映っていた馬たちも、引退後「裏のルート」に回されると、その行方が不明になることは珍しくありません。

残念なことに、本当に馬が好きで,馬を持ってから手離すまで大切にする馬主がいる反面、なかには、馬がケガをしたとき「治療費がかさむ、見舞金が受けられる」などの理由で廃用にし、調教師や家畜商などに処分を丸投げして、新たに馬を買って走らせることを繰り返す馬主もいます。

馬は知能が高く、感受性に富み、記憶力も優れていることは専門家によって確認されています。個性があり、表情豊かで人を見分け、好き嫌いももちろんあります。

これは一般的な「ペット」の飼い主にも同じことが言えますが、競走馬の馬主にも「走ってお金を儲けてくれる道具」としてではなく「命ある生きもの」としてのふさわしい扱いが望まれます。

☆「アラシの会」について☆ 

当会には余生を見守っている、2頭の引退競走馬がいます。

アラシ:1989年生● JRA所属でしたが、ケガと所有者の急逝でNAR金沢競馬場に移籍しました。

のちケガの悪化で引退、個人で引き取った後、会の所有となりました。

ひなた:1994年生● NAR名古屋競馬場所属で「サントリーフ」の名で走っていました。

引退後、「乗馬研究所」を名乗る施設に引き取られましたが、経営者の経済力・知識の欠如が原因で無理な多頭飼育に至り、馬たちは給餌などの世話を満足に受けられない状態で放置されていました。

ひなたは2000年12月有志の協力で僚馬と共に救出され、会の馬となり改名しました。

「アラシの会」が2頭を預託している熊本県阿蘇の「ふれあい牧場グリーンファーム」には、

会所有のアラシとひなたをはじめ、多くの引退競走馬たちが余生を送っています。

<会員募集中です!>  「アラシの会」では2頭の余生を応援してくださる里親会員を募集中です。

発足1997年の小さな会ですが競走馬の福祉などについても考え、できる活動をしたいと思っております。また、ご支援のお願いもしております。みなさまのお問い合わせをお待ちしています。

<お問合せ先> 572-0055 大阪府寝屋川市御幸東町35-1  ・TEL/FAX: (072)838-9732 

・Eメール: istina1436@yahoo.co.jp  

  ・HP: http://www.eonet.ne.jp/~arashi-hinata      ※代表 山下 まで 

<会費> 月額で一口を1000円とし、入会口数は自由です。

<取引口座> 近畿大阪銀行 萱島(かやしま)支店 普通164923 アラシノカイ ヤマシタミユキ

          郵便振替(用紙) 口座番号 00990-3-106694 アラシの会 



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