もうひとつのおいしい記憶

かよちゃんとは母の同級生で子供の頃からかわいがってもらったお友達です。

かよちゃんがうちに遊びにくるときは必ずケーキと一緒。
ドイツ仕込みのアーモンドケーキをドイツの特別大きなクグロフ型で焼いてきてくれます。

かよちゃんはご主人のお仕事の都合でドイツに住んでいらっしゃったことがあるのです。

このケーキが楽しみで楽しみで…私と兄はいつも「かよちゃんのケーキ、かよちゃんのケーキ」と言っていました。
テーブルの上に2、3切れ、切ったあとのケーキが置いてある光景と、うすくうすく切って大事に大事に食べていたのを覚えています。

あの食感はなんと説明すればいいのだろう…?少し乾き気味の生地が紅茶によく合うお菓子です。とにかく上品でおいしい!粉砂糖と生地の味わい深さと食感のバランスが絶妙!

大人になってからレシピを教えてもらって作ってみました。
ほんとにおいしくて今も大好きなお菓子です。

でもあの記憶にはかないません…。
やっぱりかよちゃんのケーキは最高です。

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