
ΔLOOP5+について
作成日:2006年1月4日
最終更新日:2006年1月4日
ΔLOOP5を以前ポータブルラジオの"ICF-SW7600GR"との組み合わせで使用しておりました。しかし、通信型受信機の導入を行ったところノイズだけでSメーターをかなり振ってしまうということで、よりローノイズ化を図ったΔLOOP6あるいはΔLOOP6+を作成して使用することにしました。しかし、多くの方からΔLOOP6は製作が難しいとの反応もあり、何とか簡単に作れるΔLOOP5を更に簡単に作れて、ノイズ低減も図れないか?という一石二鳥の取り組みを行ってみましたので、ここにご紹介します。
1.ΔLOOP5+の設計コンセプト
ΔLOOP5+については、より製作のの簡素化とノイズの低減のために次の取り組みをしました。
(1)トロイダルコアを使用せず製作を簡素化
(2)トロイダルコア負荷としていたアンプ出力を、抵抗負荷としノイズを低減
(3)トロイダルコア部でよく発生していた「発振」現象を防止し、安定動作を確保
2.ΔLOOP5との違い
回路図を見ていただくとわかりますが、トロイダルコイルが抵抗になっています。また、ゲイン調整用のボリュームは思い切って削除しました。
3.受信周波数カバレージ
ループアンテナ部のターン数 |
受信周波数範囲
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対応放送バンド
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1Turnのみ
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2050kHz〜9950kHz |
120mb, 90mb, 75mb, 60mb,
49mb, 41mb, 31mb
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4.回路図
上記の回路図のように、トロイダルコアを削除し安定でローノイズ化が期待できる抵抗負荷(R5)としています。アンプされた信号は、C4によって取り出しています。
5.改造方法
チューニングBOXのみの改造ですので簡単です。以下に実体図を示します。
RCAジャック側は同調電圧を供給します。3.5mmΦのモノラルジャック側は信号と電源電圧の供給を行います。オリジナルのΔLOOP5の実体図と比較していただくと、製作がいかに簡単になっているかがおわかりになると思います。なお、コントロールBOXは、ΔLOOP5のものをそのままお使いください。ACアダプター駆動にされるとなおさら良いと思います。
6.まとめ&評価結果
ΔLOOP5に比べてノイズが低減しましたが、ローバンドはまだ許せますがハイバンド(9MHz)においては、ΔLOOP6と比較しますとまだかなり多くのノイズを感じます。やっぱり、LOOPアンテナの直下型のアンプとしては、平衡型の差動アンプが良いようです。改めて確認ができました。このような、非平衡型のアンプの場合はやっぱりノイズを拾いやすいようです。このアンテナの意味合いとしては、ΔLOOP6が難しくて製作できないような場合に、簡単に作ってローバンドを楽しむということになろうかと思います。ちなみに我が家のロケーションにおいては、120mbのAustraliaはバリバリ入ります。でも、やっぱり、ΔLOOP6はすごいローノイズ&ハイゲインでした。
