ΔLOOPのACアダプター駆動
最終更新日: 2004年8月29日
2004年08月09日 |
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2004年08月20日 |
作り方をUP |
2004年08月29日 |
3端子レギュレータを78L09から78L10に変更 |
1.ACアダプター駆動について
ΔLOOP3〜ΔLOOP6について、電源に006P(9V)の乾電池を用いました。これは、当時ポータブル型のSONY ICF−SW7600GRを使用していたこともあって、ACラインノイズから逃げたい思いで全部を電池駆動としたものです。これについては、良いアプローチであったと思います。電池駆動に関してのメリット&デメリットをまとめますと。。。
<メリット>
(1)ACラインノイズから完璧に逃げられる。
(2)受信機の移動が楽にできる。
(3)室外での使用も可能
<デメリット>
(1)電池が消耗してきた時に、受信範囲の高域側が狭まる。(31mbが受信できなくなる)
(2)長時間受信中の場合、電池の電圧降下により同調周波数がずれて、同調を取り直す必要がある。
(3)維持費が大きい。(006Pのアルカリ乾電池は1個¥300〜¥500もする)
いかなるデメリットがあっても、メリットの(1)のウェイトが非常に大きく、今までAC駆動なんて考えても見ませんでした。ところが、通信型受信機を使用するようになってから、受信機はAC駆動なので(1)の効果が結局無くなる事になってしまい。自然とACアダプター駆動にして、デメリットを解消しようと言う事になったわけです。しかしながら、ACラインノイズを抑えると言うことがあってこそのACアダプター駆動です。
まずは、私が実行したACラインノイズを抑えるアプローチについて述べます。
2.ACラインノイズの低減方法
これについては、最近各社から出ている「ACラインノイズフィルター」なるものを購入し、ノイズ低減を図りました。これらは、パソコンショップを中心に販売されています。価格も様々で色々なものが販売されていますが、私が今までに効果を確認できたのは以下の2品種です。しかし、この効果については必ずしも保証できるわけではなく、色々な使用環境により効果は変わってくると思いますので、あくまで私の環境の場合と言うことでお考えください。(いろいろな環境での保証はできません)
現在、2種類のノイズフィルターを直列に使用しています。それは、
(1)NTTアドバンステクノロジ(株):「ノイズ・雷サージプロテクタ」 SFU−005−3P
実売価格=¥7200程度、出力5Aまで。
(2)(株)オーディオテクニカ:「デュアルノイズフィルター・コンセント」 AT−NF1
実売価格=¥1850程度、出力15Aまで。
説明書によればどちらの製品も短波帯では、40dB以上のノイズ低減の特性を持っているようです。
以下にそれらの写真を示します。左がAT−NF1、右がSFU−005−3Pです。
実際の使用状況では、短波帯だけに限って言うと我家の環境では左側のAT−NF1だけで十分な効果が得られます。マンション住まいの私にとって上記フィルターがない場合は明らかなACラインノイズを感じますので、効果はあると思って間違いないです。
さて、まずはこうしてACラインノイズを徹底的に除去した後、AC化を進めるべきだと思います。
3.ACアダプター化の方法
さて、上記ノイズ除去ができたとして、ΔLOOP6、5、3等のACアダプター化についてご説明いたします。2004年8月28日に25mbをきちんと聞くために、電源電圧を9Vから10VにUPし、ΔLOOP6の受信カバー範囲を若干上までいくようにしました。(12.2MHz→12.8MHz)
回路図などは、78L09のままですが、ご容赦ください。78L10と思って改造ください。
<回路図>
この回路を、ΔLOOP6等の電池と電源SWの代わりに使用します。この回路は、コントロールBOX内に追加することになります。また、別途ACアダプターを購入する必要があります。これは、パーツ店等で購入できます。ACアダプターとしては、12V 100mA〜12V 300mA位のものを購入してください。
12Vの出力電圧は守ってください。ちなみに大阪では、12V 300mAしか手に入りませんでした。もうちょっと小型の100mA程度のものが欲しかったのですけど…
上記OUTPUTと明記されたラインをΔLOOP6等の回路図の「電池とSW」の代わりに入れ込むことになります。我家のΔLOOP6のコントロールBOXの写真を以下に示します。
写真の下部の大きな電解コンデンサーが、C15(470μF)で、その下に黒い78L10の3端子レギュレータICを見ることができます。(006Pの電池がそのままですが使用していません。重石としてBOXの安定化=滑り止め、のためにそのままにしています) 写真左上の黒いコネクターが追加したACアタプターからの電圧を受ける「コネクターJ9」です。
<作り方>
3Pのラグ板(中央がGND)を追加します。それに、78L10の3端子レギュレータを接続します。3端子レギュレータの品番の真ん中にある”L”と言う文字が、最大消費電流を表します。L=100mA、M=500mA、なし=1Aと言う具合です。ΔLOOPシリーズは、もともと電池駆動を考えて消費電流を低く抑える設計をしていて、せいぜい10mA程度の消費電流ですので”L”ランクで十分です。これの端子説明を以下に示します。
上記ピン配置の、IN端子にACアダプターからの電圧を接続し、中央をGNDに落とし、OUT端子を10V出力として使用します。回路図と対応していますのでご確認ください。あとは、入出力に発振防止のコンデンサーと入れてください。(C14&C16)
<部品表>
回路図の番号 |
部品詳細 |
入手先 |
参考価格 |
電源ジャック |
使用ACアダプターに合うジャックを購入 |
パーツ店 |
¥30 |
ACアダプター |
12V 100mA〜300mAのもの |
パーツ店 |
¥1000程度 |
3端子レギュレータ |
各社 78L10 (+10V出力) |
パーツ店 |
¥50 |
C14、C16 |
50V 0.1μF セラミックコンデンサー |
パーツ店 |
¥5×2 |
C15 |
16V 470μF 電解コンデンサー |
パーツ店 |
¥30 |
ラグ板 |
3端子のもの(中央がGND) |
パーツ店 |
¥20 |
合計¥1140程度でバージョンUPできます。
しかし、ACノイズだけについては、敏感に対処することが必要だと思っていますので、ご注意くださいますようお願いします。