ΔLOOP2の作り方

最終更新日: 2003年11月1日

本LOOPアンテナの作り方を解説します。アンテナの詳細と合わせてご覧頂ければ非常にわかりやすいと思います。

1.LOOPアンテナ部
  LOOPアンテナ部は13mmΦの水道用の1mビニルパイプを3本用いて作ります。
  この3本のパイプにビニル電線を順番に通していき、合計2回通します(2 Turn)。私はこの線材としてカー用の被覆の強い電線を使用しましたが、簡単には家庭用にある2芯のビニル線を1Turnパイプに通して作るのが簡単で安上がりでセンタータップもすぐに取ることができますが、この場合、つなぐ相手を間違わないように、気をつけてください。このアンテナの実体図を以下に示します。

 

この図のように、1回目のところでセンタータップを取ると90mbから49mbまで対応のLOOPアンテナになります。また、全部つまり、2TURNを使うと120mbから60mb対応のLOOPになります。このセンターと両端部のタップ部分はバナナプラグを先端につけた線を10cmくらいで出しておき、切り替えが楽にできるようにします。

2.コントロールBOX部
 この部分が最も作成に時間がかかり間違いやすい部分ですから、注意深く作業をしましょう。ただし、以下の実体配線図どおり作ればいいですし部品も少ないので、慣れない方は案外配線よりケースの穴あけに時間がかかるかもしれません。

<実体配線図>

 

実体配線図のように、アルミケースまたはポリケースに主要なパーツを取り付けていきます。順番は
(1)まず部品の配置を決めてケースに穴を開けます。これは現物合わせが一番です。
(2)穴が開きましたら、部品を取り付けていきます。奥にあるものから順番に行くとスムーズでしょう。
(3)FET、コンデンサー、抵抗をラグ板に半田付けします。この際、FETと47μFの電解コンデンサーは極性があるので注意してください。上記の図では、FETは品番を書いてある面が下を向くようにします。また、電解コンデンサーは白い帯があり足が短い方がマイナスですので、それが図面で見て上側に行くように取り付けてください。その他のパーツには方向性はありません。また、部品のリード線を不用意に長くしないよう、適当な長さで切ってから半田付けしてください。
(4)完成したらもう一度上の図と良く比較して、間違いがないかチェックしてください。

順番が上下しますが、アルミケースの穴あけの参考図を以下に示します。

<アルミケースの穴あけ位置>あくまで参考

 

<必要な工具一覧>
電気工作をされる方でしたら誰でもお持ちのものですが、以下のような工具を使いました。
(1)ハンドドリル+3mmのドリルの刃:ベースの穴をあけます。また3mmΦのねじ穴を開けます。
(2)リーマ:3mmの穴を適当な大きさまで広げます。(3mmから対応のものにしましょう)
(3)ねじを締めるドライバ(普通のものとバリコンのために精密級も)
(4)スイッチやジャック類を止めるラジオペンチ、プライヤ
(5)半田鏝(30Wくらいが良いですが適当に)
(6)半田
(7)ニッパー:線材をきります。被覆を剥きます。
(8)ラジオペンチ:半田付けの時に線材を持つのに使います。
(9)ニッパーで線材の被覆を剥くのが苦手な人は、ワイヤーストリッパー

3.WIRE1部
 この部分は300ΩのTV用フィーダー線を使用します。できるだけ短くした方が受信範囲が広がり良いです。2m以下にすることをお勧めいたします。この部分でベランダから室内に引き込みを行います。
このWIRE1部の、片方にはLOOPアンテナと接続するためのバナナジャック(メス)と、もう一方にはコントロールBOX部と接続するためのバナナプラグ(オス)を半田付けします。コントロールBOX側は、フィーダー線の真中を10cmくらい切り込みを入れたほうが、抜き差ししやすくて使いやすいです。

4.WIRE2部
 この部分は、1.5C−2Vの同軸ケーブルを使用し両端に3.5mmΦのオーディオモノラルプラグを半田付けします。この部分は、短いにこしたことはありませんが、5m以内であれば感度に差は全くでないです。むしろコントロールBOX部を回しながら、受信機も操作する形になりますので、3mくらいで十分だと思います。
 なお、受信機側がM型接栓の場合は受信機側をM型にしてください。BNCならBNC型で。私の場合はICF−SW7600GRあるいはRF−B45につなぐのでモノラルプラグとしているだけです。

5.ちゃんと動いているかどうかの確認
 さあ、動作確認です。まず、受信機を3000kHz程度の無信号に合わせましょう。それで、コントロールBOXの電源をONして、バリコンのつまみを回してみましょう。製作がきちんと行われていたら、あるところでノイズが「ザー!」と増加するはずです。更に周波数を変更して、色々試してください。ちゃんとできていれば、大体、120mbから60mbはフルにカバーできているはずです。カバー範囲の確認は、上記のように、無信号チャンネルにあわせてノイズが増加するポイントがあるかどうか?で判断してください。

以上、作り方でした。


トップへ
戻る