〜ふるさと演習林だより〜
11月1日、秋も深まりました。 晴天のもと、夕焼けがきれいな 「ふるさと演習林」 を訪ねてみました。
演習林の周辺は、今まで見たこともないような巨大な建設機械の力で、見事な造成地が生まれました。やがてたくさんの工場が建つようです。
こんな景色になってしまって景色が悪くなったと話しかけると、棚田を守っておられる地元の方は、開発のお陰で「イノシシ」が来なくなったと喜んでおられます。
都会人の思う「自然保護や景観保全」と、実際に棚田を守る地元の方が考える「生活と経済」との調和には、大変な努力と知恵がいるようです。
かっては小学校の教科書や絵本などで紹介された秋の自然は、どんどん減少し荒廃していきます。演習林のみが最後の砦のようです。
演習林は「夏の下草刈り」のお陰で、山地や丘陵部の日当たりの良い場所に普通に見られる「秋草の代表」を今年も
見つけることができました。
日当たりのよい斜面には、キク科の「アキノキリンソウ」や、煎じるときに何回ふっても苦い薬草の、リンドウ科「センブリ」が群れをなして咲いています。