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「教育基本法」改正・私の見方

 
                                          
 現在、子供たちが学ぶ教育現場では様々な改革が急ピッチで行われていま
す。その中の一つに、現在の「教育基本法」を改正して、新たな法律を作ろうと
する動きがあります。     
 でも、「教育基本法の改正だ!」と言われても、何がどういけないのかわから
ない方も多いのではないでしょうか。実は私も最近までその一人でした。
 そこで、このページではこれから何回かに分けて、政府が進める「教育基本
法」改正の意図について、私の見方・意見等を述べてみたいと思います。



資料:「教育基本法」全文

 参考資料として、現行の「教育基本法」の全文を引用しておきます。
 特に、前文や第10条(教育行政)の箇所に注視して、今、政府・与党が進めて いる改正案と見比べてみてください。

05.2.9(tomo)



「教育基本法」
(昭和二十二年三月三十一日法律第二十五号)


 われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、 世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、 根本において教育の力にまつべきものである。
 われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期す るとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普 及徹底しなければならない。
 ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教 育の基本を確立するため、この法律を制定する。



第一条 (教育の目的)  教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社 会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を 重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなけ ればならない。


第二条 (教育の方針)  教育の目的は、あらゆる機会に、あらゆる場所において 実現されなければならない。この目的を達成するためには、学問の自由を尊重 し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によつて、文化の創 造と発展に貢献するように努めなければならない。


第三条 (教育の機会均等)  すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を 受ける機会を与えられなければならないものであつて、人種、信条、性別、社会 的身分、経済的地位又は門地によつて、教育上差別されない。
 ○2  国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によ つて修学困難な者に対して、奨学の方法を講じなければならない。


第四条 (義務教育)  国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受けさ せる義務を負う。
 ○2  国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授 業料は、これを徴収しない。


第五条 (男女共学)  男女は、互に敬重し、協力し合わなければならないもので あつて、教育上男女の共学は、認められなければならない。


第六条 (学校教育)  法律に定める学校は、公の性質をもつものであつて、国又 は地方公共団体の外、法律に定める法人のみが、これを設置することができる。
 ○2  法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であつて、自己の使命を自 覚し、その職責の遂行に努めなければならない。このためには、教員の身分は、 尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない。


第七条 (社会教育)  家庭教育及び勤労の場所その他社会において行われる 教育は、国及び地方公共団体によつて奨励されなければならない。
 ○2  国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館等の施設の設置、学 校の施設の利用その他適当な方法によつて教育の目的の実現に努めなければ ならない。


第八条 (政治教育)  良識ある公民たるに必要な政治的教養は、教育上これを 尊重しなければならない。
 ○2  法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するため の政治教育その他政治的活動をしてはならない。


第九条 (宗教教育)  宗教に関する寛容の態度及び宗教の社会生活における 地位は、教育上これを尊重しなければならない。
 ○2  国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教 育その他宗教的活動をしてはならない。


第十条 (教育行政)  教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し 直接に責任を負つて行われるべきものである。
 ○2  教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸 条件の整備確立を目標として行われなければならない。


第十一条 (補則)  この法律に掲げる諸条項を実施するために必要がある場合 には、適当な法令が制定されなければならない。

附則


 この法律は、公布の日から、これを施行する。



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