牧師より時節のメッセージ

イースターのお話し

 
ヨハネによる福音書20章のキリスト復活物語         
 イースター礼拝のお話しから

大山修司牧師

 マグダラのマリアは、イエスを納めた墓が空となっていたことを知らせる証人でした。しかしその時、マリアは深い喪失と悲しみの中にありました。墓の中でみ使いの声を聞き、そして園丁と思っていた人に、いなくなったイエスの遺体を引き取りますからというのでしたが、その人が語る言葉が彼女の人生を変えてしまうのでした。
 その人すなわち復活のキリストはマリアを名前で呼びました。新しい命へと召しだすためにです。マリアはとっさにイエスにしがみつこうとしたのかも知れません。もうイエスがどこにも行かないようにと。けれども主はマリアに新しい使命を与えられました。「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。わたしの兄弟たちのところへ行って、こう言いなさい。わたしの父であり、あなたがたの父である方、またわたしの神であり、あなた方の神である方のところへわたしは上る」と。このように「行って告げなさい」と言われたのです。イエスは、混乱の中、空虚になっていたマリアの中に命を満たされ、そして新たに出かけていく方向を示されたのでした。マリアは「わたしは主を見ました」ということを弟子たちに告げ、復活の証言をする者へと変えられたのでありました。イエスは途方に暮れ、悲しみの中にある者に、新たな生きる意味を示されるのです。そしてマリアの証言は、ちりぢりにさせられてしまった人たちをもう一度結び合わせることになるのです。

4月4日 イースターを迎えます。キリストの復活日

2021年2月19日