2002.4.20 新版  2006.4最新版

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 藤沢目次総目次



藤沢さん関連のテレビ・オーディオ・ほか
この頁の内容
  ■『NHK時代劇の世界』スコラ・ムック  

■NHKテレビ「秘太刀馬の骨」 ■NHKテレビ「蝉しぐれ」  
■「意気地なし」の漫画化『滝田ゆう 名作劇場』 ■NHKテレビ「藤沢周平の人情しぐれ町」 
■朗読CD『驟り雨/朝焼け』 『泣かない女/雪明かり』 
 ■NHKテレビ『腕に覚えあり』  ■CD-ROM『作家自作を語る』


2006.4記

NHKテレビ時代劇ファンのための本

『NHK時代劇の世界』  NHK 06.03.18  980円

主な内容

・ 写真で観るNHK時代劇の歴史
・ 藤沢周平の世界(蝉しぐれ、清左衛門残日録、腕におぼえあり 等)
・ 作家が語る時代劇の世界 宮部みゆき 童門冬二
・ データファイル NHK連続時代劇
・・・・・

藤沢作品関係の・・

・「金曜時代劇」(腕におぼえあり、清兵衛残日録、蝉しぐれ、秘太刀馬の骨・・)
 プロデューサー菅野高至が語る----藤沢ドラマ創作秘話

・5つのキーワードでたどる藤沢作品の魅力
    〈海坂藩 英雄嫌い お家騒動 秘剣 江戸情緒〉

・ドラマ出演俳優が語る
   三屋清左衛門/仲代達也  青江又八郎/村上弘明
    牧文四郎・石橋銀次郎/内野聖陽

私のお気に入りの役者さんたち
「清兵衛残日録」の隠居/仲代達也 息子の嫁里江/南果歩 町奉行熊太/財津一郎
「用心棒」の口入れ屋/坂上次郎
「人情しぐれ町」(『本所しぐれ町』)の書役/笑福亭松之助(関西の落語家) 油屋/萩原健一
「蝉しぐれ」の文四郎の母/竹下景子

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NHKテレビドラマ・金曜時代劇
「秘太刀馬の骨」

(2005.9)

放映 2005.8.26 NHK総合テレビ「金曜時代劇」 午後9.15-10 から6回放映

脚本:山本むつみ  音楽:近藤等則   演出:高橋陽一郎   制作:菅野高至

配役
○しつこい探索者銀次郎 【内野聖陽】 前の「蝉しぐれ」の主人公牧文四郎役  
 この役者さんは視聴率を稼げる人らしい。
○上司の命令でみょうな仕事をする半十郎 【段田安則】 この人 NHK衛星テレビ「迷宮美術館」に出演。
 この番組を熱心に見ているので、彼がでてくると みょうな気がする。
○半十郎の奥さん・語り手 【南果歩】 この人、NHKドラマ 「清左衛門残日録」の清左衛おじいちゃんの息子さんの
 お嫁さん里江さん。里江さん役はなかなかよかった。この「秘太刀」でもいささか殺伐たるドラマに、明るさのような
 ものをもたらしている。

ドラマを見ての感想

●CG(コンピュータ・グラフィック)やラストで侍がトランペットを吹くのはなあ、と 思うのは 私がおじいさんになりすぎたのかなあ。
●ついついテレビドラマ「清左衛門残日録」のイメージで考えるせいかな。

●原作と映像ドラマとは別ものとは思うけど・・・。
 原作には、半十郎さんの奥さんの子どもを亡くしたことからくる苦悩とその家庭の話があった。
 その家庭ドラマが、この作品を単なる剣と陰謀の男たちの話に、武士の生活と公務員としての仕事の板挟みが読み取れた。
 私は 剣の描写よりもこの家庭ドラマに惹きつけられたものだ。特に、ラストの妻が立ち直るシーンは感動的だ。

 ところが、それがすっぽりとないもんなあ。
放映第一回の頭部分(母娘が燕の巣を見ているシーン・仏壇の前で)妻のナレーション
「私たち夫婦は、7才の男の子を亡くしました。このように笑顔で生活できるように なるのに、二年の年月をようしました」(要旨)
で、すんでいる(?)いるのだ。まいったなあ。

 『秘太刀馬の骨』は、最初に読んだ藤沢作品です。このホームページの「(藤沢作品との)出会い」に書いてあります。

●市井物の「人情しぐれ町」はよかった。次は『橋ものがたり』をドラマ化してほしい。

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NHKテレビドラマ・金曜時代劇
「蝉しぐれ」

(2003.8 記,04.3一部追記)

蝉しぐれ
NHK絵葉書
放映 2002.8.22 NHK総合テレビ「金曜時代劇」
   午後9.15-10 から7回放映

脚本:黒土三男  音楽:小室等  
  演出:佐藤幹夫   制作:菅野高至
NHKのホームページの「蝉しぐれ」の「見所」によると、この番組の制作者は 金曜時代劇「清左衛門残日録」の制作者と推測される。


 1993年の金曜時代劇「清左衛門 残日録」の制作では、藤沢周平さんに教えを請うことが出来ました。ご存命であれば、今回も教えを請いたきことが多々ありましたが……。亡くなられて、はや5年半。天国の藤沢さんにも、ドラマの「秘剣村雨」を楽しんで頂けたものと信じております。
〜「制作のことば」よりhttp://www.nhk.or.jp/jidaigeki/index.html 

 脚本の黒土監督は、文春『藤沢周平のすべて』に、「生前の藤沢氏のところに、『蝉しぐれ』の映画化の承諾を得るために、何度何度ももお願いにあがり、とうとうシナリオにし送り、『根負けした』と承諾の返事を得た」という趣旨の文を書いていた。その後、映画化が進行していたかどうかなどの 情報に接することもなかった。
 推測するに、映画化が進まないところに、NHKのドラマ化が企画され、映画化権を持つ彼とNHKとの話し合いがされて、このテレビドラマが誕生したのではないだろうか。


配役

牧文四郎→助左衛門【内野聖陽】この人知りませんでした。なんか熱狂的なファンもいるようです。
○牧家の隣の家の娘さん ふく→お福さん【水野真紀】この人は「大阪ガス」のテレビコマーシャルにさかんに出ている人でそのユーモラスな明るい所作を見慣れているので、 「蝉しぐれ」をみながら「これがあのガス奥様」と少々驚いた(笑)
子どものころのふくは、映画「たそがれ清兵衛」の清兵衛さんの長女です。聡明そうな娘さんに成長しています。
○文四郎の友だち小和田逸平【石橋保】、島崎与之助【宮藤官九郎】
○文四郎の父・牧助左衛門【勝野洋】 母・牧登世【竹下景子】 竹下さんもお年をとったなあ。それともそういうメイキャップか。

ドラマを見ての感想

「文四郎の母、竹下景子さんがよかった」
    「え〜、そんだけ?」
「はい、そんだけです」

『蝉しぐれ』は、同じ監督で映画化され、05年に公開されるそうです。今(04.3)、撮影中。

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「意気地なし」の漫画化
『滝田ゆう 名作劇場』

(情報提供=ふるさとさん(東京) 2002.4.20 記)

■滝田ゆう『滝田ゆう 名作劇場』 講談社漫画文庫  02.1.11 680円
 安岡章太郎・井上ひさしら23人の作家の作品が漫画化されている。

■藤沢周平「意気地なし」『時雨のあと』新潮文庫 所収
 乳飲み子を残して妻に先立たれた蒔絵師の伊作は、赤子といっしょに泣いてばかりいる。一方 職人の作次と話のきまっているおてつは、どうしょうもなく困っている意気地なしの伊作の赤子の世話をする-----------。

■「あとがき」で滝田は書いている。
 「作家って、みんないい文章を書くなあ・・・」って。
こりゃもう『原作』をじかに読むべきが本寸法なんですよね。
 しかしながら、これが漫画ンなっちゃったんスねえ。いえ。なっちゃったんじゃなくて、強引にしちゃったわけで・・・。


■これという理由をはないが、漫画・劇画・アニメは自分から手をださない。読み(見)慣れてないのでたまに読むと、読み方作法がわからず、どうも疲れるし、よみずらい。

■滝田ゆうという名前は知っている。読んだ記憶はない。「意気地なし」をみていると 吹き出しに爪切り・踏み台・金槌・足袋などがでてくる。これでもう「?」となってしまう。どんな約束事があるのだろうか。不思議なことをするもんだ。

■漫画は、藤沢作品の筋をなぞっている。別に話を変えたりはしていない。
私は「小説を映画化・漫画化すること」に積極的に反対しない。それはそれで、「また違う味があり 楽しみが増える」と思う。
 が、この漫画化はついていけないというか、漫画の味も格別味わえない。それに滝田ゆうの絵は好きではない。

■せっかくだが、これは藤沢周平さんの活字で読んだ方がいい。
 というわけで、-------------------この本は紹介だけで。

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本所しぐれ町
    
NHKテレビドラマ
「藤沢周平の人情しぐれ町」放映

(2000.11.23 記)

2001.1.8〜  一話完結の11回シリーズ
■NHK総合テレビ 月曜午後9時15分〜58分

■ 原作:藤沢周平『本所しぐれ町』(新潮文庫)
 脚本:神山由美子   音楽:桑原研郎  語り:小林桂樹


 私の見た藤沢周平作品のドラマはすべて武家物だと思う。今回は市井物だ。刀がひらめくかわりに、じっくりと人間のドラマを見せてほしい。新年早々のお楽しみです。
 なお、事情通によれば、『本所しぐれ町物語』は、1987.11〜5回 NHKで放送されたそうです。この「日曜名作座 本所しぐれ町物語」は、テレビかラジオかはわかりません。

 大家の清兵衛さんがいて、「冷えると足が痛いから、この役から下ろして欲しい」という書き役の万平さんがいる。浮気に腹を立てて実家に帰ってしまった女房連れ戻そうと思いながら、また別の女に走る小間物屋がいる。親の借金を払うために身売りしょうとする少女もいる。そういう長屋の話。

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CDブック
   新潮CD-名作文学  (2000.5.17 記)

1.『驟り雨 / 朝焼け』
2.『泣かない女 / 雪明かり』

   新潮社・各3000円・CD2枚組  2000.4.20

   1=朗読 柳家小三治   2=朗読 篠田三郎


 ときどき藤沢作品のラジオドラマを聞く。効果音なども入りそれはそれでいいものだ。時間内に入れるために、原作は脚色されている。
 これは原作のまま忠実に朗読したCD。各作品は約45分、たっぷりと聞くことができる。CDのみ聞くのもよし、原作を見ながら聞くのもよし。

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NHKテレビ・金曜時代劇

「新・腕におぼえあり」『よろずや平四郎活人剣』より(文春文庫所収)
98.9.11〜99.3.12 午後8時から8時45分 主演・高嶋政伸


 小説の映画・テレビ化には「活字で想像しているのが、映像として見せられると イメージがこわれる場合がある」と言われることもあります。
 いっぽう、よくできた映像作品には原作とはまた違う世界で楽しませてくれるものもあります。

 97年に民間放送で放映された『用心棒日月抄』(小林稔侍主演)は、主人公を中年男性に設定したために、作品の魅力がそこなわれて途中で見るのをやめました。

 私が藤沢作品を読み出した頃、偶然NHKテレビ『三屋清左衛門残日録』が放映され 作品といっしょに楽しませていただきました。このドラマをきっかけとして、藤沢作品を読み出したという方を何人か知っています。

 
さて、どうでしょうか。楽しみです。

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自作を語る
   CD-ROM Web新潮Library  (1998.4.1 記)

    『作家 自作を語る(一)』
   新潮社・2500円・1998.3.31***「林檎」「窓95」共通版

「20人の作家が語った創作の秘密」「今は亡き作家たちの肉声の記録」のシリーズ。 安部公房 大岡昇平 池波正太郎ら20人の略歴と作品の紹介、そして作品にたいして語っています。

 藤沢周平さんは、『用心棒日月抄』について赤穂浪士のことなどを約3分語っています。作品解説、略歴と肖像写真が4葉所収されています。(動く画像もあればいいがなあ)

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