FRPボンネット

ここでは、FRPボンネット制作の、模様を簡単に紹介したいと思います。
モデル:EP82スターレットターボ


1.ノーマルボンネットの型をとる
ノーマルボンネットを原型とし、そのまんまの形をFRPで複製する事にしたので、 まず雌型を作ります。

最初に型の補強の為、12oぐらいのコンパネで土台を作ります。
ジグソーなどでRにヒィットするように切ります。
ボンネットの表面を傷つけないように、気をつけましょう。
次にボンネットを裏向けにして、全周に施してあるシーラーを、
スクレイパーなどで取り除きます。
そこに両面テープをはります。
20oはみ出すようにEVAシートを貼ります。
EVA以外でも塩ビ板や厚紙に、アルミテープを貼ればいけると思います。
このはみ出した部分をフランジと言います。
ボンネットとフランジ部に、隙間が無ければOKです。
養生紙などをマスキングテープで、フランジ部に貼り、
離型剤を塗り型用ゲルコートを、吹き付けます。
ゲルコートが乾いたらガラスマットを置いて、
ポリエステル樹脂を染み込ませます。
ガラスマットは、2枚重ね(2プライ)にします
その上に最初に作った土台を置いて、ガラスマットで固定します。
乾いたら剥がして余分な所を切り落とし完成。

2.裏の骨の雌型を作る
ノーマル形状では重たいので、少し変更したいと思います。

ヂィスクグラインダーなどで、
いらない骨を切り取ります。
切り取った後発泡ウレタンボードで、大まかに
骨の形を作り、(写真左半分)20o幅に切ったEVAを
骨の全周に両面テープで張り付けます。(下の写真)
紙粘土で形を整え、アルミテープをしわが無いように
貼ります。(写真右半分)
この20oの幅が後で作る表面との糊代となり、厚さ2oが
ちょうど良いようです。これより薄いと
車両に装着したときフェンダーよりもボンネットが
高くなってしまいます。逆に厚いと低くなりますが、
低い分にはワッシャーなどで調整できます。

3.裏骨を作る
ボンネット自体が雌型です。ノンゲル仕上げにします。

マスキング後ワックスをぬりガラスマットを
1枚(1プライ)貼ります。
乾いたら剥がして取り付けのボルト穴と
つっかえ棒の穴をあけます。
取り付けの金具を作ります。
1oの鉄板を20o×150oに切りナットを溶接します。
溶接機が無い場合8oのナットリベットか、
骨の側面を少しカットしてナット掛けにします。
剛性を上げるため8oほどの穴を数カ所あけておきます。
金具をボルトで借り止めし、マットを貼り固定します。
硬化後余分な所を切り落とし、糊代部に6oの穴を
70o間隔であけます。
完成した裏骨。

4.製品を作る
表面を作り、裏骨と張り合わせます。

先にフックをつくります。
6oの丸棒を曲げる訳ですが、これが結構難しいです。
現物あわせで曲げます。
フックと裏骨を仮においてみて取り付けの位置を確かめ
マーキングしておきます。
雌型に離型剤を塗って製品用ゲルコートを吹き付ける。
車ワックスを使用し、刷毛で塗るときは強く擦らないように。
ガラスマットを1枚(1プライ)貼り、フックを
マーキングの位置に置きマットで固定します
その上に裏骨を置いて糊代の隙間と穴に樹脂を、
流し込み一体化させる。
エアインテークの開口部もマットを貼り一体化します。
硬化後剥がして余分な所を切り落として完成。
しかし、一部ゲルコートが剥がれたのでパテで
修正しプラサフ仕上げとしました。

工作村に戻る
ゆうゆう村に戻る