外付けHDDを自作しよう


ICMというメーカーを知っているだろうか? かつてPC98関係の周辺機器を製造販売していたメーカーである。 そしてそのICM製の外付けHDDが手元にある。 購入したのは確か2003年ごろ、しかしジャンクで購入したわけではない。 なんと新古品であった。 発売当時のままの化粧箱に入っていたこのHDDの値段は100円。 電化製品に骨董的価値は間違っても成り立たないとはいえ、やはり発売当初は数万円したに違いない。 せっかく新古品として手に入ったのだから大事に扱いたい。 ところがこのHDDのスペックは ・100MBの容量 ・コネクタは謎の37PINSCSI ・中身のHDDは更に謎の40PINSCSI 流用しようにも流用できない…50PINならまだしも37や40など意味不明である。 調べたところによると、このHDDを使うにはICM製のSCSIボードを用意するほか無く、 そしてそのSCSIボードもまた、PC98のCバスボードなのである。 このままではこのHDDは使えない。 しかし、内部の電源は通常のHDD用と同じく5V電源なので、今回はこのHDDにIDEHDDを内蔵できるように改造することにする。 用意するものは次の3つ ・外付けHDDケース ・IDE→USB/IEEEブリッジ ・内臓IDEHDD HDDケース内部は、金属製のフレームとその左右にHDD・電源ユニットが付いている。 ケース前面には電源スイッチとパイロットランプ・アクセスランプ。 背面は電源コネクタとアース、SCSIポートが2つだ。 金属製フレームが邪魔でIDE→USB/IEEEブリッジが取り付けられなかったので、 今回は金属製フレームの加工は行わず、プラスチック部分に直接パーツを取り付けることにした。 IDE→USB/IEEEブリッジには玄人志向のUSB2.0+1394B-DATを使用した。 USBは1.1と2.0の両方に対応し、コネクタ形状はTypeB。 IEEE1394は9pinのIEEE1394Bポートを2つ備える。 (購入してから気づいたが、IEEE1394Bのポートは4pinや6pinと互換性がない。しばらくはUSBのみでの運用になりそうだ…) 完成図。 フタになるプラスチックにL字型のプラ板を貼り付けてHDD取り付け部とする。 深さがあるプラスチックには電源ユニットとIDE→USB/IEEEブリッジを取り付ける。 アクセスランプはケーブルを延長し、ブリッジのコネクタに取り付ける。 記述が遅れたが、今回使用したHDDはSeagate製のST340810A(40GB/5400RPM)だ。 USB2.0の転送レートと40GBの容量を持ってすればまだしばらくは不満は出ないだろうと思う。 余談ではあるが、40pinのSCSIHDDは一体なんだったのだろうか。 時代から言ってSCSIの更に前のSASIだろうか?
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