Q77.RhD検査時のRhコントロールの使用意義は?Rhコントロールが陽性になる場合は?

A77.
Rhコントロールは、RhD検査時に抗D試薬の抗D抗体以外の試薬成分や
患者検体の影響で偽陽性反応が生じていないかを確認するために使用されます。
つまり、Rhコントロールは、抗D試薬の蛋白濃度(1%〜20%)の影響や
反応促進剤、患者検体などの影響で、
本当はRhD陰性なのに陽性と判定してしまうことを防ぐためのものです。
そのため、Rhコントロールが陽性の場合は判定が保留となります。


参考
RhD判定時に偽陽性が起こる原因
1.試薬による影響
 ・抗D試薬中の反応促進剤・高分子物質の影響
 ・高蛋白濃度の抗D試薬(特にヒト由来ポリクローナル試薬使用時)→低蛋白濃度の試薬で検査する
2.患者検体による影響
 ・直接クームス試験陽性検体(強い自己抗体が存在する場合など)→抗体を解離してから検査する
 ・汎血球凝集反応(ヒト由来抗D試薬使用時)→ヒト由来でないモノクローナル試薬で検査する
 ・血清中の自己凝集素や異常な血清蛋白が増加した検体
  (グロブリン増加によりA/G比が低下)→患者血球を洗浄後してから検査する

Last update2009.6.14