Ａ55.

考えられる原因
・供血者の直接クームスが陽性である。
　　血液センターでは、供血者の直接クームス試験を実施されておりませんので、ＤＡＴ陽性血が納品される可能性があります。
・患者血清中に低頻度抗原に対する抗体が存在する。
　　スクリーニング血球に含まれていないような低頻度抗原に対する抗体が患者血清中に存在している。

追加検査
・供血者（セグメント血球）の直接クームス試験。
・患者血清とパネル血球との反応をみる。
　　その際、血清を３滴入れて検査してみる。（クームス法判定での凝集反応が弱かったので、反応を増強するために抗原抗体比を変えてみる。）

輸血の対応
・別の製剤でクロスマッチを実施して陰性の製剤を出庫する。

参考
低頻度抗原に対する抗体について（aaBBテクニカルマニュアルより）
中略　抗体の特異性を確認したり、その抗原がないことを確認するために供血者血液の抗原型を検査する必要はほとんどない。もし、抗原型を確認したいなら、患者血清と交差適合試験を行い陰性反応であることを見るだけで、抗原陰性の判定として十分である。