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本来、クームス血清(抗IgG、抗補体)とクームスコントロール(IgG感作)血球は必ず反応するものです。
クームスコントロール血球を入れて凝集が確認されなければ、 残念ですがその際の検査結果は無効となり再検査が必要となります。
例えば、洗浄不足で患者血清が残存していた場合、患者血清中のIgGや補体成分が、滴下したクームス血清(抗IgG、抗補体)と反応してしまいクームス血清が中和されてしまいます。そのためクームスコントロール血球を滴下しても、凝集しなかったり反応が弱くなってしまいます。
クームスコントロール血球を滴下する意義は、洗浄不足がなかったか、クームス血清の滴下忘れがないかなどを確認するためのものです。

また、お尋ねのような、洗浄後にクームス血清とC・Cを加えて再度洗浄した場合についてですが、
一度クームスコントロール血球を加えた場合、その状態の試験管の中には供血者血球(または試薬血球)とクームスコントロール(IgG感作血球)が混在しています。洗浄操作を繰り返してもIgG感作クームスコントロール血球が残っている限り、クームス血清を加えますと当然凝集反応が起こってしまい、クームスコントロール血球を滴下する本来の意義の確認検査にはなりません。