Q39. 自己血輸血の交差試験は、なぜ、するんでしょう?
間違いなく本人に輸血するためだと聞きましたが、有効な方策なんでしょうか?

A39.

「自己血輸血:採血及び保管管理マニュアル」によりますと、
自己血の出庫の際には、交差適合試験(主試験)を実施するか、
パイロット血(セグメント)のABOとRh(D)血液型を確認するとなっております。
指針にも示されていますので、どちからは実施されておかれるべきかと思います。
(ちなみに私の施設ではセグメント血の血液型を確認しています。)
確かに、クロスマッチや血液型を検査したからといって本人のものと
確認できるものではありません。
しかし、そこで型違いが判明すれば取り違い事故を防ぐことができます。
さらに有効な方策としては、
やはりコンピュータで製剤管理されることをお薦めします。
採血直前に自己血専用のラベル(バーコード付き)を発行し
患者さんにそのラベルに印字されている患者氏名を確認して頂き
さらに、そのラベルに自筆のサインをしてもらいます。
採血直後にそのラベルを製剤に貼り付けて
もう一度患者さんにラベルを貼った製剤を見て頂き、間違いがないか確認して頂きます。
出庫の際にはバーコードリーダーを使い照合後、
クロスマッチか血液型を確認されて出庫されれば、安全性が向上すると思います。

最終更新日 2006.9.30