Q38. 生食法は室温放置する必要はなくなったのでしょうか?
黒本に関してです。
不規則性抗体の生食法の方法ですが、
以前の黒本やスタンダード輸血検査では血球と血清を混和後、
10〜15分放置後遠心判定となっていましたが、
今回の黒本では混和後(直後?!)遠心判定となっています。
放置する必要はなくなったということでしょうか?


A38.

旧厚生省の指針で不規則抗体は「間接抗グロブリン法を含む方法」とされ、
生食法やブロメリン法は明記されておりません。
今回の黒本改訂はこの指針の影響を受けていると思います。
指針では、37℃反応性の臨床的意義のある抗体を検出できる検査法が望まれていますので、
生食法はあまり重要視されていないようです。
但し、抗体(冷式)を同定する際の反応増強として室温での放置は有用になる場合があります。