A20.

血液型判定に使用しているモノクローナル抗Aの反応では、
A2型もA1型と同じ(4+)の反応を示します。
そのため、オモテ試験では、A1型とA2型の区別ができません。
A2型はスライド法で凝集開始がA1型より遅くれるのが特徴で、
スライド法で検査することはとても有用です。
A2型はウラ試験でA1血球との反応が(3+)や(4+)になるような強い抗A1抗体はなく
通常、不規則性の抗A1抗体は、37℃で消えてしまうような弱い抗体が多いです。
そのため、表裏不一致で引っかかるより、
抗A1レクチン(ドリコス)を使わないとなかなか検出できません。
日本人のA2の頻度はA型の0.2〜1.5%です。そのうち抗A1抗体を保有するのは約4%です。
(ちなみに白人の場合はA型の80%がA1で20%近くがA2です。)
cisA2B3も、抗Bは検出されますけれど、抗A1は持ってないほうが多いようです。