A12.

1.まず、抗体スクリーニングの検査結果をよく見る。
 凝集反応に強弱はあるのか?一番強く反応しているのはどの方法か?どの反応温度域かを確認する。
 生食法で強く反応していれば低温反応性の抗体が疑われたり、
 ブロメリン法で反応していないと酵素処理により抗原性が減弱する抗体の可能性が強い、などです。
 同じ検査方法で、血球の凝集に強弱がある場合などは、量的効果(ホモ接合>ヘテロ接合)や複合抗体の可能性があります。

2.次に消去法を実施します。
 検査したすべての方法で凝集や溶血を認めない場合、その血球が持っている抗原に対する抗体は存在しないと考え、
 抗原表上の陽性(+)の抗原を消去していきます。
 注意点として量的効果のある赤血球抗原はヘテロ接合血球との反応が陰性であっても消去はできません。

3.消去法を実施後、消去できない抗体についてはパネル血球などの追加血球を使い、さらに消去していきます。

4.最終確認として自己の血液型を判定します。
 通常自分自身が持っている抗原に対して抗体は産生しません。
 自己の抗原が陰性であることで、同定された同種抗体の確認ができます。