About Chibi〜出逢い〜 はじめまして ちび・・・・・
 

お迎えした翌朝。ぴーすけの下にもぐり込むちび









ちびが我が家にやってきたのは、1997年5月末。
ぴーすけと一緒に生後3週間ほどで家族の一員となった。
身体は明らかにぴーすけより小さいのにすばしっこくて勝気な女の子。
手乗りのインコちゃんとしてお迎えした2羽だったのに、人間に従順な『ぴーすけ』に相反する人間嫌いな『ちび』。
手のひらにそっと乗せると、まだ風切羽も生え揃っていない小さな小さな翼をばたつかせ必死で逃げようとする始末。
そのくせ挿し餌の時間になるとぴーすけを押しのけて我先にと粟玉を要求する。
果たしてこの子はどんな子に成長するんだろう・・・とずいぶんと悩まされた。

しばらくはあせらずゆっくりと時間をかけて付き合っていくうちに少しずつ彼女は人間の存在も認めてくれるようになり、自然に肩の上などにとまるようになってくれた。
そして生後6ヵ月を過ぎた頃、ケージの中に巣箱を入れ巣引きの準備。
2ヵ月ほど後に<ぴーすけ&ちびジュニア>をつぎつぎ産卵。
初めてのママとなったちびは大事そうに卵を温めている様子。順調、順調。
と思っていた矢先、パパであるぴーすけがまったくちびの抱卵に無関心。
卵が孵化してヒナヒナちゃんが鳴いていてもちびの育児に興味なし。
あんまりにも非協力的なためちびもとうとう堪忍袋の緒が切れたらしく、ある日2羽が大喧嘩。
まるで2羽が1つの毛糸玉にでもなったかのようなとっくみあいのすごい喧嘩。
あわてて私が仲裁に入り、ぴーすけはちびやヒナヒナちゃんたちとは別居するはめに・・・。

それからのちびは道楽亭主ぴーすけにたよることなく、女手ひとつで4羽のヒナヒナちゃんを立派に育てあげた。
そして頃合を見計らってヒナヒナちゃんを手乗りインコにするためにこっそりちびの元から誘拐。
彼女は1羽、1羽と数の少なくなるヒナヒナちゃんを気にする風でもなく相変わらず残っている子を育てる。
そんなちびは巣箱の中にいる時間が長いせいか、子育てにわが身の栄養分も与えてしまっているせいか、みるみる羽にも艶がなくなっていき、子育ての大変さを痛感させられた。

そして最後に残った少〜し発育不良気味のヒナヒナちゃんを無事に誘拐し終え、ちびの子育ては終了。
親元から無理矢理に巣立たせてしまった子たちは使い捨てカイロを常時セットした保温性のある小さなダンボール箱の中へ収容。
なぜだかその頃になって父性に目覚めたぴーすけが急にせっせとヒナヒナちゃんたちに餌を口移しに与えだした。
ぴーさん、遅いよ〜。もっと早く子育てに参加しようよ〜。


                                                      

 
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