〜コードの話 その3〜
1.サースフォー(sus4)
えー、テンションに行く前にこのコードをすっかり忘れてました。
sus4(サースフォー)です。
これはメジャーコードの3rdの音を半音あげて出来上がりです。
では事例として Fsus4 です。
F のコードは
ファ=ルート
ラ=3rd
ド=5th
で、3rdの音(=ラ)を半音あげるので構成音は
ファ=ルート
シ♭=sus4
ド=5th
となります。ちなみに F7sus4 なら
Fsus4 + 7th となり
ファ=ルート
シ♭=sus4
ド=5th
レ#=7th
です。
2.イレブンス(11th)
イレブンスの音は、ルートの音から半音5個分上の音です。
ナインスからだと半音3個上の音です。
では、事例です。
F11
では、ルートは F なので ファ ですね。そして半音5個上というと シ♭ ですね。
つまり、
ファ ファ# ソ ソ# ラ シb シ ド ド# レ レ# ミ ファ ファ# ソ ソ# ラ シ♭
ということで
F11 の構成は
ファ=ルート
ラ=3rd
ド=5th
レ#=7th
ソ=9th
シ♭=11th
そして F(11) と F7(11) F11 はそれぞれその構成音が違います。
ナインスのところでも書いたように
F(11) は F のコードに 11th のみを加えるだけ、
F7(11) は F7 に 11th のみを加える。したがって9thはなし。
F11 は 7th 9th 11th すべて加える
ということで
F(11)
ファ=ルート
ラ=3rd
ド=5th
シ♭=11th
F7(11)
ファ=ルート
ラ=3rd
ド=5th
レ#=7th
シ♭=11th
ということになります。
11thの音だけを考えてみると、例えば F の場合は シ♭ でこれは先ほどの sus4 と同じ音ですね。
ということは、F(11) と Fsus4 は同じかというとそうではありません。
F(11)
ファ=ルート
ラ=3rd
ド=5th
シ♭=11th
Fsus4
ファ=ルート
シ♭=sus4
ド=5th
ということで違いは3rdの音が含まれるかそうでないかですね。
またまたおまけの話
テンションを表す数字には+や−がついてそれぞれ半音上げる、下げるを意味していることは前にも書きました。
11thの場合は
+11th(あるいは#11th)
−11th(あるいは♭11th)
となりますね。で F を事例に考えてみると 11th は シ♭
したがって半音上下してみると
+11th = シ
−11th = ラ
−11thの場合は3rdの音と同じになってしまいます。これは−11thはテンションとして存在しないということです。
例えば
F7(+11) と書くコードは存在しても
F7(−11) あるいは F7(♭11) という書き方はないということです。
F7 の中に3rdのラの音がすでに含まれているのに、あえてテンションとして同じ音である
−11thを加える必要はないためです。
けれども強引な書き方をするなら
F7sus4(−11)
ファ=ルート
シ♭=sus4
ド=5th
レ#=7th
ラ=−11th
というのもありかもしれませんが僕はいままでこう書いてあるコードは見たことがありません。
上記の構成音なら
F7(11)
ファ=ルート
ラ=3rd
ド=5th
レ#=7th
シ♭=sus4
と書くのが普通でしょう。
3.サーティーンス(13th)
サーティーンスの音は、ルートの音から半音3個分下の音です。
イレブンスからだと半音4個上の音です。
では、事例です。
G13
では、ルートは G なので ソ ですね。そして半音3個下というと ミ ですね。
つまり、
ソ ソ# ラ シb シ ド ド# レ レ# ミ ファ ファ# ソ ソ# ラ シ♭ シ ド ド# レ レ# ミ
ということで
G13 の構成は
ソ=ルート
シ=3rd
レ=5th
ファ=7th
ラ=9th
ド=11th
ミ=13th
上に書いたコードの構成音をよく見て並べ替えてみると
ド レ ミ ファ ソ ラ シ
と音階になってしまいました。実際コードを弾くときはこの音すべてを押さえるわけにも
いきません。押さえ方についてはまた別に書こうと思います。
この G における13th ミ の音、
ルートの音から半音3個分下の音で、
イレブンスからだと半音4個上の音です。
しかし見方を変えて5thの レ からだと全音上の音です。
これは、前に書いた 6th の音とまったく同じです。
そこで
G6 と G13
は同じかというとイレブンスと同じ考え方で
G6 は
ソ=ルート
シ=3rd
レ=5th
ミ=6th
G13 は
ソ=ルート
シ=3rd
レ=5th
ファ=7th
ラ=9th
ド=11th
ミ=13th
9thや11thを含むか含まないかです。
では
G6 と G(13)
はどうかというと、どちらもGのコードに6thを、13thを加えなさいという意味なので
構成音はまったく同じですが、
通常のコードの書き方としては G(13) とは書かずに
G(6) と書くのが普通ですね。
そして G(6) も 6 の () をとって G6 と書くのがもっとも一般的でしょう。
G7(6,9)
G7(9,13)
これら二つの書き方はよく見かけます。構成音はどちらも同じです。
これはもうアレンジャーの趣味でしょうね〜。
僕も G7(9,13) と書くでしょうね〜。
数字の大きいテンションで書いたほうが複雑なアレンジをしてそうに
みえるぢゃないですか!!!!!
コードの話 その4
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