〜コードの話 その1〜

ここでは、コードの構成について話してみたいと思います。


1.コードとは

コードとは和音のことですね。
ドミソ とか ソシレ とかをピアノ等で押さえたことがあるかと思いますが
これらの和音のことをいいます。ちなみにドミソは「C」、ソシレは「G」というコードになります。
ギターでCやGのコードとよく耳にすると思いますが、鳴っている音はドミソやソシレなのです。
(ただし、音の順番は違うかもしれません)


2.コードの種類は??

いろいろなスコアを見ているとCやG以外にもEmやA7等いろいろ種類があるようです。
これらをいろいろ挙げてみましょう。わかりやすいように最初のアルファベットはCで統一します。


C6
C7
CM7 [ Cmaj7,C△7 ]
Caug [ C+,C+5,C(#5) ]
Cm  [ C_  ]
Cm6 [ C_6 ]
Cm7 [ C_7 ]
CmM7 [ Cmmaj7 ]
Cm7(♭5) [ Cm7(−5) ]
Cdim [ C゜ ]

              *[ ]内は別の書き方です。

とまあ、いろいろ種類があるのです。
基本的に、CやC6、CM7などはメジャーコードと呼ばれ、
大文字アルファベットのよこに小文字のmがつくCm、Cm7等はマイナーコードと呼ばれます。


3.アルファベットのCやGについて

コードの構成の前にアルファベットのCとかAとかGについて説明しましょう。
アルファベットのCやGはコードの基礎となる音を表しており、

ルート(root)

といいます。
音階をドレミ・・・で書いてみると

ド レ ミ ファ ソ ラ シ

ですね。そしてそれぞれにアルファベットが対応しています。

ド=C  レ=D  ミ=E  ファ=F  ソ=G  ラ=A  シ=B

となっており、ドレミ・・・をアルファベットで書くと

C D E F G A B

となります。
頭のアルファベットがCで始まるコードならドが基礎の音(=ルート)でありGならソがルートとなります。
当然、A♭ならラ♭がルートであり、F♯ならファ♯がルートとなります。



4.コードの構成について

1.で書いたようにドミソなら C の、ソシレなら G のコードになりますがこれには決まりごとがあります。
その決まりごとを探ってみましょう。

まず、ドからオクターブ上のドまでを半音ずつ並べてみましょう。

ド  ド# レ  レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ# ラ  シb  シ ド

Cのコードの構成音はドミソなのでそれらをわかりやすいように赤くしてみましょう。

  ド# レ  レ#   ファ  ファ#   ソ# ラ  シb  シ  ド

ここでコードを構成しているの間隔を調べてみましょう。
 から ド# レ  レ#  と半音4個めの音が  そして  からさらに ファ ファ# 
と半音3個めの音が  ですね。

メジャーコードでは、このルートの音から半音4個め、そこからさらに3個めというのが決まりごとなのです。

同じ方法でGのコードを確かめてみましょう。
ルートはソの音になるので同じ間隔で赤くしてみると

 ミ  ファ  ファ#   ソ# ラ  シb    ド  ド#    レ#

上記のようにソシレとなります。同様に、FやAはそれぞれ
ファ ラ ド、 ラ ド# ミ
となります。

C のコードなら、ド ミ ソ で ド の音はルートと呼ぶことは3.アルファベットのCやGについてでも書きました。
では、ミ や ソ の音はなんというか?

ミ の音は 3rd(サードの音、または 第3音 といいます)
ソ の音は 5th(フィフスの音、または 第5音 といいます)

といいます。
G のコードなら

 ソ = ルート
シ = 3rd
レ = 5rd

となります。


5.それでは、マイナーコードは??

では、マイナーコードの決まりごとはどうなっているのでしょうか?
ずばり、マイナーコードの場合は、メジャーコードの真ん中の音(=3rdの音)を半音下げてやればできあがりです。

例:C のコードは

  ド# レ  レ#   ファ  ファ#   ソ# ラ  シb  シ  ド

ですね。そして真ん中のミの音を半音さげてレ#にします。

  ド# レ  レ#   ファ  ファ#   ソ# ラ  シb  シ  ド

つまり、ド  レ#(ミ♭)  ソ がCmコードです。

 から ド# レ  レ# と半音3個めの音が レ# そして レ# からさらに ミ ファ ファ# 
と半音4個めの音が ソ ですね。

マイナーコードでは、このルートの音から半音3個め、そこからさらに4個めというのが決まりごとなのです。


例として
GmはルートがGなので ソ から数えて

ファ#   ソ# ラ  シb  シ  ド  ド#    レ#  ミ

E♭mなら

ド  ド# レ  レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ# ラ  シb  シ ド

となります。

あらためて、まとめてみますと、

メジャーコードでは、このルートの音から半音4個め、そこからさらに3個め
マイナーコードでは、このルートの音から半音3個め、そこからさらに4個め

となります。

なお、マイナーコードでも例えば Cm なら

ド = ルート
ミ♭ = 3rd
ソ = 5th

となります。

言い替えると、C のコードで3rdの音は?というと ミ の音のことであり、
Cm のコードでは3rdの音はというと ミ♭ の音のことになります。
5thの音はどちらも ソ の音ですね。


6.セブンスコード(7th)

コードには、アルファベットの横に数字がついているものがあります。たとえば C7 や G7、Dm7等です。
これら数字の 7 をセブンス(=7th)といい、結局はひとつの音を表しています。
ここで注意が必要なのですが、C7 以外にも CM7というコードも見かけます。
C7 と CM7 ではコードの構成音が違います。
M7(メジャーセブンスといいます)については、後述します。

それではDm7を例にしてみましょう。

当然、Dmを基本に考えます。
Dmは、その1 で書いたとおりルート音が レ で半音3個 4個のルールにしたがって
構成音をしらべると

ド  ド#   レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ#   シb  シ  ド

ですね。そして、 の音か シ♭ シ ド と
半音3個めの ド の音、これがセブンスの音です。
したがってDm7は

ド  ド#   レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ#   シb  シ  

Dm7 = レ ファ ラ  ド  となります。

セブンスの音はコードの5thの音から半音3個めの音になります。

次に D7 で考えてみましょう。
5thの音から半音3個めになるので
5thの音=ラ から半音3個めということで

ド  ド#   レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ#   シb  シ  

D7 =  ファ#  

となります。
お気づきのとおり、メジャーコードでもマイナーコードでも7thの音は同じです。

ここで、ルートとセブンスの音について注目してみましょう。
Dm7 や D7 において

ルートの音は  
セブンスの音は  

つまり、
セブンスの音はルートの音から全音(=半音2個分)下の音と同じであることがわかるでしょう。



7.メジャーセブンスコード(M7th)

次に CM7 や FM7 等のM7の音です。
ズバリ、7th の音を半音上げるだけで M7 になります。
具体的にいうと D7 の 7thの音は ド の音ですよね。これを半音上げて
ド# にすれば DM7 の完成です。


  レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ#   シb  シ  ド  ド#

DM7 =   ファ#   ド#

音の間隔を調べてみると
メジャーセブンスの音はコードの5thの音から半音4個めの音になります。

そしてルートとメジャーセブンスの音について注目してみましょう。
DM7 においては 

ルートの音は  
メジャーセブンスの音は ド#

つまり、
メジャーセブンスの音はルートの音から半音下の音と同じであることがわかるでしょう。


では、DmM7(マイナーメジャーセブンス) ではどうか??
どちらにしても5thの音より半音3個またはルートの半音下の音と考えるので
M7 の音は DM7 と同じく ド# となります。

DmM7

  レ# ミ  ファ  ファ# ソ  ソ#   シb  シ  ド  ド#

DmM7 =   ファ   ド#



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