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ムシ
その4 PTA(学級委員)へ

 一年間、学童保育を見てきて、非常に不可解なことがあった。
 それは、学校が学童保育に対して、あまり協力的で無いことである。
 それを学校に言ったことがあるが、その時の返事は、「何を言って
 いるんだ、放課後に運動場を使わせてあげてるだろう」であった。
 「えっ?使わせてあげてる?学校に通ってる児童なんだから放課後
 に運動場で遊ぶのはあたりまえやん?」と思う私がおかしいのか?

 学校に通っている児童の一割が、家に帰らず学童保育所に通う。
 だから、親としては学校の延長のようなものだと思っていた。
 でも、学校にとっては、学校から帰ったあとの勝手な集団生活の
 ようなものなのだろう。

 何かが壊れると「学童の子が壊したんと違うか?」とか、
 学童の近くでいじめられると「子どもには学童に近寄るなと言って
 いたのに」とかいう親がいた。
 ただ単に、子どもが学校から帰る時間に親が家で待っててあげられ
 ないから学童保育所に預けているのに、
 なんだかすごく環境の悪いところに入れてしまったように思えた。

 学童保育所はそんな扱いなのに、参観日や学校の行事で学校に
 行くと、学校は、親の事をすごく大層に迎えてくれる。

 自分が二つの人格を持っているわけでは無いのに、
 学童保育所の親としての自分と
 小学校児童の親としての自分が、なんか違う?
 学校のことを調べようと、PTAの学級委員というのに立候補した。

 学級委員というのは、クラスから2人づつの親が選出され、
 同じ学年同志の横のつながりと、
 複数の委員会活動に分かれての縦のつながりがあった。
 私は、2年生の親という横のつながりと、広報委員という縦のつなが
 りを持つ事になった。

 学級委員活動はずいぶん楽しかった。
 学校からはもてはやされ、かと言って、そんなに仕事があるわけ
 でもない。何もしてないのに「お疲れ様です」「ご苦労様です」の
 連続だった。本当にそう思ってもらってたのかも知れないけど、、、

 先生が頑張ってやったことを、あたかも親(学級委員)が全てやっ
 たかのように振舞われることもあった。
 これは、学校側の善意だと思っても良いのだろうが、委員になった
 のだから働くのは当たり前だと思っていた私にとっては奇妙だった。

 一年間の調査の結果?
 学童保育所は学校の運営とは大きく一線引かれていることを確信した。

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