<ゴールドコースト夜行バスに乗り合わせた日本人>

ニュージーランドに、夫婦して会社を辞めてワーキングホリデーで行った友達を訪ねて、初めての、オセアニア。ニュージーランド、オーストラリアへ。連絡を取りつつ格安航空券の手配をして一人で出掛けたものの、最後になって、あちらの旅行手配の手違いでオーストラリアで何日か一人で過ごさなければならなくなりました。実質の一人旅は初めてだったので、少々ドキドキしながら、それでも町中よりは海の方が過ごしやすいかと、ゴールドコースト、サーファーズパラダイスへ。シドニーから夜行バスで行くことにしてチケットを買い、バス停へ。何ということはなくバスが来て、乗り込む。おっ、二階建てバスじゃん。うれしくて二階へ。空いてる席に座って落ち着いて回りを見渡すと後方に日本人らしい女の子が一人、ちよっと離れてもう一人、通路を挟んだ向こう側には男の子が一人。なぁんだ、日本人の一人旅も多いんだなぁ、とちょっと安心して、うとうと。途中何回かパーキングで止まって休憩する。そのたびに日本人の女の子に話しかけようとしたけれど目をそらされる。え?なんで?最初は気のせいかとも思ったけれど、どうもそうじゃないみたい。「私って一人旅なのよ、英語の勉強よ、日本人となんか話したくないわ」っていう目なんだ。そうかそうかとあきらめて、近くのお兄ちゃんに話しかけたらちゃんと答えてくれたよ。話が弾むことはなかったけどね。でも、目をそらすことはないよねぇ。
バスにゆられながらうとうとと一晩過ごし、夜が明けて、そろそろ着くころかしらと不安げに窓からの景色を眺める。悲しいかな、初めて来た土地だからサーファーズパラダイスがどんなところか分からない。きっとなんか賑やかなところなんだろうとたかをくくって、降りようとする。こんなとき2階に乗ってると格好悪いよね、間違ってたらまた上がってこなきゃならないから。
かくして、運転手さんに何度も「まだまだ」といわれつつ、無事サーファーズパラダイスに到着したのは朝の8時頃で、まだインフォメーションも開いてなくって、ホテルを探さなければならない私は冷たく閉ざされたツーリストインフォメーションの扉の前で荷物を下ろして腰を下ろし「あの子たちはどこまで行ったのかなぁ」とまたどこかで目をそらしているだろう大和撫子たちの姿をちよっぴり悲しい気持ちで思い出しながら、ゴールドコーストの朝の空気をめいっぱいすいこんで、伸びをひとつ。「ここの人達は親切だといいなぁ」と、思ったのでした。実際、インフォメーションのお兄さんも、そして近いのにわざわざ迎えに来てくれたホテルのおじさんも、オーストラリアで出会った人達はみんなとってもとっても親切で、日本人女子に目をそらされたショックからは早々と立ち直り、伸び伸び楽しい初めての一人旅になったのでした。


<旅の記録;1991.5同行者:なし>

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