11番上醍醐寺へ

 残暑厳しく真夏日となった秋分の日、太閤秀吉が花見を催したことで有名な醍醐寺に参拝した。標高454メートルの醍醐山上に位置する上醍醐寺への参道は、西国三十三カ所最大の難所といわれるが、急坂を登る多くの老若男女に交じり、一時間で一気に登りきった。山上のさわやかな風は、十二番札所岩間寺へ向かう鋭気をもたらしてくれた。
(京都市営地下鉄醍醐駅から上醍醐寺本堂まで約70分)

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 JR京都線山科駅から京都市営地下鉄東西線を乗り継ぎ、終点(H16年9月現在)醍醐駅で下車、徒歩10分ほどで醍醐寺総門へ到着。駅前でおばさんに道を尋ねたところ、坂はきついですよとのこと。アドバイス通り総門に到着したときには軽く汗ばんだが、これからの難関を思うと序の口であろう。
 三宝院門跡、唐門を左手に参道を進む。案内表示に従い、仁王門の前を右折し、まもなく左折。地道を歩く。境内には国宝・重要文化財の仏閣が多く建造されているが、拝観は又の機会に。上醍醐寺への参道手前で境内に合流する道と右に逸れる道に分かれた。年配女性二人組、家族連れの方が迷っておられたが、共に「参道口」と書いている境内に合流した。拝観料が必要なのかもしれないが・・。大講堂、弁天堂を経て、女人堂で石山寺への完走(歩)を祈念し、いざ上醍醐への登坂を開始する。

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地下鉄醍醐駅入口

総門

唐門

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仁王門

上醍醐への参道入口

大講堂

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弁天堂

女人堂

上醍醐寺への参道

 参道はやがて石段になり、徐々にきつくなる。息が切れ、汗が噴き出してくる。時折下ってくる方とすれ違う。「こんちは」「おはようございます」が、労いの言葉になり、元気づけられる。「いつもお早いですね」と声を掛け合う年配の女性達。上醍醐参拝の常連さんなのだろうか。
 総門から30分、登坂開始から20分ほどで不動の滝に到着。しばし休憩の後、登坂再開。10丁と記した丁石に出会うが、前途に変化はなく険しさは増すばかり。前を進む男性二人連れの方が「20丁あるそうですよ」。黙々と、休み休みさらに20分ほど登る。16丁地点で坂は終わった。上醍醐間近か。再び元気が出てくる。

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石段の急坂が続く

不動の滝

16丁で急坂は終わる

 社務所の横を通り、石段を登ると左側に、清瀧拝殿(国宝)。正面奥には霊泉・醍醐水。”千有余年の間尽きることなく今に清涼な霊水を湧出していて、病人がこれを飲めば快癒すると伝承されている(上醍醐寺パンフから)”そうだ。醍醐水両側の急な石段を登り切ると本堂の准胝堂(じゅんていどう)。ご本尊は准胝観世音菩薩。”日本で初めて造像されたとてもめずらしい観音様です。准胝とは梵語を音訳したもので清浄の意があります。この観音様の真言をとなえると水が全てを清らかにするように衆生の心性をを清浄にして全ての罪障が払われて幸を得ると経典にあります(同パンフより)。”本堂で参拝後、納経所でご朱印をいただく。
 本堂右側の坂道を登り、暫く歩くと薬師堂、さらに鐘つき堂から左折して五大堂へ。この五大堂は、近畿三十六不動尊二十三番霊場とのこと。鐘つき堂に戻り、反対方向の如意輪堂から開山堂へ。国宝・重文級の建造物が優美にかつ無造作にたたずむ。如意輪堂から開山堂にかけて右手に眺望が開ける。京都市街が一望に見渡せる。吹き渡る風が清々しい。
 しばし休憩の後、岩間寺へ向かう。

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上醍醐寺本堂(准胝堂)

醍醐水

清瀧拝殿

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薬師堂

鐘つき堂

上醍醐寺ご朱印

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開山堂

五大堂

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 開山堂横から十二番札所岩間寺へ向かう道が続く。

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京都市街が眺望できる