院長の談話室 葡萄酒日記 写真ギャラリー 読む葡萄酒
 葡萄酒日記

その9 「シャンパーニュ」

 「シャンパーニュ」は最も質の高い発泡酒の産地として有名です。 日本では「シャンパン」と一般にいわれていますが、 正しい呼び方は「シャンパーニュ」です。 「シャンパーニュ」には必ず葡萄酒のエチケット(ラベル)に 「CHAMPAGNE」と書かれています。 日本でよく結婚式に出てくる「シャンパン」は ほとんど「シャンパーニュ」ではなく、発泡酒です。 フランスでは、「シャンパーニュ」以外の発泡酒は「ヴァン・ムスー」と呼んでいます。  
 「シャンパーニュ」は普通の葡萄酒(スティルワイン)とどこが異なるのでしょうか。 それは、醸造の仕方が違います。まず、葡萄酒を造り、それから、 瓶内に酵母菌と蔗糖を加え二次発酵を行うところです。 これにより葡萄酒から、魅惑的な気泡がでてきます。

かの有名な盲目の僧「ドン・ペリニヨン」が考案したと伝えられている 「シャンパーニュ方式」の発泡酒はとても手間と時間を要します。 したがって、それだけ価格も高価になります。

 私が「シャンパーニュ」の虜になった理由は6つあります。
1)人間の五感すべてに訴える。
視覚:細かい気泡を光にかざすと美しいです。 
聴覚:普通の葡萄酒にない、気泡のささやきがすがすがしいです。グラスに耳をあてると聞こえます。
触覚:気泡が舌に刺激する感触が楽しめます。
嗅覚:気泡によって香りが増幅されます。
味覚:ブリュットといわれる超辛口は「シャンパーニュ」独特で、私は特に気に入っています。

2)瓶を開けるときの「ポーン」という音。
瓶内は5気圧もあり、ブション(コルク)を抜くと、とてもいい音がします。 

3)瓶のデザインに素晴らしいものが多い。
アールヌーボのエミール・ガレのデザインによる、ペリエ・ジュエ社が造る、ベル・エポックは、花柄がとてもエレガントです。 また、毎年有名なアーティストによる、  「テタンジェ・コレクション」は瓶だけでも楽しめます。

4) ヴィンテージがないものがある。
普通葡萄酒は収穫した葡萄の年号(ヴィンテージ)が瓶のエチケット(ラベル)に書かれています。 「シャンパーニュ」にヴィンテージが書かれているものは、「プレステージ・シャンパーニュ」といって、特別に造られたものです。いい年しか造られません。 葡萄の出来がいい年もあれば、悪い年もあります。ここで質の平均化をはかるため、いい年の葡萄酒と悪い年の葡萄酒をブレンドして、 年号の入っていない普通の「シャンパーニュ」は造られます。このNV(Non Vintage)は価格もリーズナブルで私は気に入っています。

5) 料理を選ばない。
日本人には和食が一番です。お寿司、天麩羅等相性はいいです。フレンチにとらわれず、料理との「マリアージュ」はどの葡萄酒よりもマルチです。

6) 酔いが素晴らしい。
体の末梢に酔いがきます。したがって、フワーと酔いがきます。
←「葡萄酒日記」目次「院長の談話室」HOME→

Copyright © 山本医院 All rights reserved.