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 葡萄酒日記

その29 「シャトー・シュヴァル・ブラン」

フランス語で「白馬」を意味する「シュヴァル・ブラン」は、 ボルドーにある有名な巡礼の地である、サンテミリオン地区にあります。 サンテミリオンはボルドー市から車で東に40分程のところに位置しています。 1955年にこのサンテミリオン地区でも格付けが行われました。 1996年に見直しがなされ、「第一特別級」に13のシャトーが選ばれ、 「特別級」には54のシャトーが選ばれました。
     
「シャトー・シュヴァル・ブラン」と「シャトー・オーゾンヌ」の 二つのシャトーは特に優れているため、 「第一特別級A」と他の11のシャトーと区別されています。 「シャトー・シュヴァル・ブラン」は畑の広さが、 35haで、平均年間生産量は14万本程です。 葡萄品種はカベルネ・フラン種とメルロ種が2:1の割合で、 ほんの少しだけ老木のマルベック種がブレンドされています。 この独特のブレンドにより、芳醇で、パワーのあるそして繊細な葡萄酒が出来ます。

「白馬」にちなんで純白の地に金の文字で 「CHATEAU CHEVAL BLANC」と描かれたお洒落なエチケット。 1961年、1982年、1986年のヴィンテージは最高の当たり年。 一度だけ1986年のこの葡萄酒を今から3年前にいただく機会に恵まれましたが、 今でもそのときの馥郁としたしなやかで、 余韻のとても長い素晴らしい葡萄酒であったことがふつふつと脳裏によみがえります。

1996年にこの巡礼の地サンテミリオンを訪問しました。 8月の暑い日でした。畑に燦々と注がれる太陽のエネルギーを葡萄の木は吸収し、 もう小さな葡萄の実がたわわに出番を待つかのように鈴なりに木からぶら下がっていました。 「シャトー・シュヴァル・ブラン」の畑は有名な「シャトー・ペトリュス」のある ポムロル地区の近くにありました。 車で道を走っていると、道路脇にふと白地の 「CHEVAL−BLANC」と切り抜き文字で描かれた小さな看板が目に入りました。 あの憧れていた「シャトー・シュヴァル・ブラン」がここだと思ったとき、 自分の体を見ると鳥肌が立っていました。

シャトー・シュヴァル・ブラン
シャトー・シュヴァル・ブラン


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