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 葡萄酒日記

その1 「なぜ葡萄酒なのか」

 わたくしがこの世に生をうけて、「葡萄酒」をはじめて口に含んだのは、 中学校の保健室でした。 理由は、学校主催の全校生を対象にした、マラソン大会があり、 その日は体調が悪く、ようよう完走したものの、門前でばったり。 すぐ、保健室に運ばれ、気付けに保健婦さんが口に含ませてくれたのが、 今も鮮明に思い出せる、「葡萄酒」なるものでありました。 「葡萄酒」なる液体を口に入れたのが、そのとき初めてだったので、 その「葡萄酒」が美味しかったのか、まずかったのかコメントできないのが、 今思えばくやしいことです。 だけど、その液体のおかげで、元気になったのだけは事実です。 ありがたい液体であります。
 ところで、この「葡萄酒」なるもの、「日本薬局方」にでています。 効能は滋養強壮とかかれています。 テイスティングしてみると、なかなかのものでした。 日本産なのか、海外産なのか判別できませんが、 多分想像でありますが、ブレンドしてあると思われます。 そういえば「葡萄酒」はもともと薬で、 かのナポレオンも体調よろしくないとき愛飲していたようで、 特にブルゴーニュ地方のシャンベルタンがお気に入りだったそうです。
 「葡萄酒」、あえてわたくしが先ほどから「葡萄酒」と書いていますのは、 「ワイン」より、言葉の響きが気に入っていて、漢字も素敵で、 同じ「お酒」でも美味しく聴こえるからであります。 もちろんWineは英語で、今日本では「葡萄酒」は死語になりつつあります。 ちなみに、フランス語でVin(ヴァン)、イタリア語でVino(ヴィーノ)、 スペイン語ではVina(ヴィーニャ)、 ドイツ語ではWein(ヴァイン)と呼んでいます。 葡萄酒産出量の1位はなんとイタリアで、 2位がフランス、3位がスペインとなっています。 ちなみに、1位のイタリアでは、平均年産量は約700万kl、 普通の750mlのボトルに換算して、約90億本となり、 世界の産出量の4分の1を占めています。
 わたくしが、多々お酒があるなかで、幸か不幸か、今は幸と思っていますが、 「葡萄酒」の魅力にひかれたのは、 他のお酒と違って酔いが素晴らしいからであります。 そして、なによりも多種多様の「葡萄酒」があります。 また、「葡萄酒」の面白さは「ヴィンテージ」という、 葡萄の収穫年によって、同じ「葡萄酒」でも異なることです。 また飲んでいる間に味が七変化します。 これは、「葡萄酒」が空気中の酸素と化学変化をして、 異なった液体になるからであります。 だから、一つの「葡萄酒」でもいろいろな味が楽しめる面白い「お酒」です。
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