こだわりの張り替え
熟練の技を持つ職人が、
一枚一枚ていねいに、真心を込めて張り替え致します。
私たち職人はふすまを張り替える場合、板戸のふすまを除いて片面だけを張ることはありません。
たとえば押入のふすまだからといって、片面だけを張ってしまえば張力により、確実にふすまの損傷につながります。表具屋の職人さんはふすまが傷むような仕事はしません。
張り替える場合は下地の骨などが傷んでいないか検査し、必要な修理、補修をした上で浮け張=(薄く強靭な紙で二重、三重に袋状に下張することです)=をしてそれから表張りをします。このため時間、手間が掛かるので安く納品出来ず、割高に思われているようです。
板戸のふすまを片面だけ張る場合でも、シミや汚れが浮き出てこないように相当な時間をかけて、表紙を張るための下準備をします。またこうした手間は、サービスだと思われがちですがこれが職人の付加価値であり、こうした手間を掛ける事により、おもて紙の耐用年数が来るまで長年使用して頂けるようになるのです。
1.お客様からお預かりした襖(ふすま)の、額縁を外します。
2.襖(ふすま)自体の建て付けやサイズの微調整をしておきます。手作業で請け負っている業者で、これをやる業者は稀少であると感じています。
3.お客様にカタログからお選び頂いた襖紙を裁断し、シックハウス症候群にも安心な、襖専用糊(ホルマリ無添加糊)を素早く塗ります。
4.糊を塗った襖紙に、「受け紙」と呼ばれる紙をぴったりと重ね合わせます。これが「裏打ち」という作業です。これをするのとしないとで、完成と日持ちに大きな差が出ます。安売り業者はこの工程を飛ばしてしまうケースがありますので、十分にご注意ください。
5.襖(ふすま)の縁に、襖専用糊を塗ります。
6.裏紙を張ります。こうして裏地を張る事で、襖(ふすま)の表裏で引っ張り合い、バランスを取ります。悪質な業者はこの作業をせず、安値で請け負っているケースがありますので、ご注意ください。
7.襖紙(表紙)を張ります。
8.額縁のキズやこすれを補正し、襖(ふすま)本体に取り付け、引き手をはめれば完成です。
9.このままの状態で乾燥させ、襖紙がピンと張ったら完成。お預かりしてから、およそ1泊2日でお客様の元へお届け致します。
建て付け調整等、微妙な調整もさせて頂きますので、安心してお使い頂けます。もちろん、アフターフォローも万全に対応しております。ご不満な点がございましたら、いつでも気軽にご連絡ください。