R2/05/06:更新TV用アンプの製作2
(音声信号の有無に連動して電源をON-OFFするアンプ)
◎このWeb_Pageに掲載しているテレビ用アンプのVer.2です。
[製作の目標]
- 入力をテレビのみではなく、CD_Playerからの信号も増幅して、スピーカーを鳴らす。
- スピーカーが小型のため、低音増強の回路を挿入していましたが、少し耳の方が怪しくなってきたので、高音も含めた音質調整(トーンコントロール)を入れる。
- 信号の有無により、アンプの電源をON-OFFする部分にPicを利用して、回路を簡単にし、感度調整や時間調整(信号が無くなってからアンプをOFFするまでの秒数)も簡単に設定できるようにする。
- 今回は可能な限り中国製の安価な完成基板等を利用して、再現性の高いものにする。
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[トーンコントロール回路のキット]
- 中国製で価格は送料込みで約\1,500、ただしキットなので組立が必要です。
- 電源部分にレギュレータを組み込んであり、供給電圧の幅は広いです。(DC10v~24v)
- 入出力にピンジャックが用意されていますが、ケース内で接続するためピンヘッダーに交換しました。
- 8P_DIPのオペアンプをソケットを介して組み込んであるので、交換できます。
- 通常の高音・低音だけでなく「中音」と言うVRがあります。
- パーツリスト・完成品の画像はあるのですが、回路図が公開されていません。
- プリント基板のラインを探って、回路図を作ってみました。
- はじめにパーツをいくつかはんだ付けしてしまったので、見えない場所があり想像の部分がありますが、下記に示す回路だと思われます。
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[パワーアンプ]
- スピーカー駆動用のパワーアンプは、TDA7297を使った中国製完成品(約\350送料込)です。
- 出力15w+15w、電源は、DC9~15v 2A 推奨で、約50mm角程度の小さなものです。
- 評価のコメントにも挙がっているように、このパワーICはかなり発熱します。触れなくなるほどではないですが、ヒートシンクとの間にシリコングリスを塗りました。
- 入力部は、3.5mmミニプラグが付いていましたので、取り除いてピンヘッダーをハンダ付けしました。
- 画像ではVRが見えますが、TCアンプに音量VRが有り、重複するので取り外して50kΩk の固定抵抗を付けました。
- 電源端子や出力端子はねじ止めのターミナルです。
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[リレーモジュール]
- 電源On/Off用の中国製の安価なリレーモジュール(送料込\209)です。
- 小さな基板(18mm×53mm)で、接続はねじ止め(リレー接点)とピンヘッダーです。
- 駆動電圧は5vで、IN端子を接地するとリレーが動き(On)ます。PicでOn/Offのコントロールをします。
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[電源ユニット]
- 電源供給用の電源ユニットです。コンパクト型のデスクトップPCを分解して取り出したものです。
- スイッチング方式で、12V6Aと5V1.5Aなので容量的には充分だと思われます。
- PC電源用なので、緑線を接地すると12VがONになります。また、5Vは常時ONです。
- 電源ユニットはスイッチング方式なのでノイズが考えられますが、鉄製のケースは廃棄してしまったので、何らかの対策は必要になりそうです。
- とりあえずアルミ板で囲った電磁シールドを付けてみました。
[その他]
- TVのイヤフォンプラグの出力電圧を調べてみると、いつもの音量表示のあたりで、約20mV(交流)でした。
- テストしたCDプレーヤーの出力は、200mV(交流)程度です。約10倍の差を埋めなければなりませんので、CD入力はすぐにVRを付けました。
- また、TCアンプの音量調整VRは、出力の直前にありますし、パワーアンプの音量調整は入口に付いていますので、重複していて無駄ですが、パワーアンプはケース内に納めますから、VRをMAXにして固定します。
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[コントロール部回路図]
- 音声信号に連動して電源を入切する回路です。
- オペアンプの初段は5倍、2段目は10倍程度の増幅をしています。これで、1Kの可変抵抗を500Ω程度にしたとき、約40mVの入力でPICがONします。
- Picは12F675を使います。
- GP5(Pin2)がONになるとGP4(Pin3)がONになり、GP5の入力が無くなると一定時間後にGP4もOFFになります。
- GP0~2には3PのDIPスイッチをつなぎます。ウィークプルアップを利用して、3ビットの数値(000~111)0~7を表示し、20倍して10を加え10秒~150秒の遅延秒数を設定します。
- これによって、手動で遅延時間を変更できるようにします。
- まだ変更があるとはおもいますが、Hitech_Cのソースを掲載します。
- [PICのソース]
[コントローラ基板完成]
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- コントローラ基板が完成しました。いつものサンハヤトIBC-86です。
- 他との接続のためにターミナルを付けました。
- 3PのDipスイッチは、ON側が"0"です。
- 半固定VRは感度調整用で、時計回りで抵抗値が低く(感度が高く)なります。
- PIC側の部品は、抵抗2本とDIP-SWだけで、コンパクトに仕上がりました。
[中古のアンプを入手]
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- ケース用に40年前の中古アンプ(W390×D220×H130)を入手しました。
- 当初は『アルミシャーシを加工して・・・』と考えていましたが、入出力端子やツマミ、スイッチ等取り付けるものが多いので、少し"楽"ができたら・・・との思いです。
[部品の取り外し]
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- 左がパーツを取り外したケースです。大きめなので、配置は楽そうです。
- 流石に40年前のアンプは立派な電源トランスが使用されています。まだ十分使えそうです。電圧は両波整流用の22Vと33V端子と別巻き7.2Vの端子がありました。
- クリック付きの2連VRや金属製のツマミ等、宝の山・・とまでは行きませんが・・!
- このケースの底板は合板でした。アルミ箔でシールドしてあり、パーツの取り付けに木ネジが使えます。
- VUメータは飾りとして取り付け、入力端子(ピンジャック)や出力(Speaker)端子、電源SWはそのまま使用します。
[一応の完成]
- 全てのパーツをケース内にセットして、配線しました。
- 画像に見える通りケースの中はスカスカです。
- リレーモジュールのin端子を短絡して、信号の有無に依らず常時ONするためのスイッチをつけました。
- 電源スイッチONで点灯するLEDとアンプONと同時に点灯するLEDを付けました。
- パソコン用の電源を利用しているため、電源スイッチがOFFでも、5vは通電されていて、コントロールユニットはONです。
- パネルに使わない穴が開いていますが、シール等でふさぐつもりです。