PICerFT(Picの書き込みツール)を作ってみました
R5/5/5:更新
完成品PICkit3の互換品がまた壊れてしまいました。PICkit3オリジナルはもう販売していませんし、互換品もかなり高価になっていて購入を躊躇します。今のように高額になる前にPICkit4も購入していますので、こちらを使えばよいのですが、MPLAB IDE ではなくMPLAB X IDE でしか動かないので、「何となく」違和感があります。それに最後のPICkit4が壊れたら・・・なんて考えていたところで、『e電子工房』のPICerFT を見つけました。
使用パーツも少なく安価で、書込みのソフトウェアまで提供して頂いているので、これを試してみたくなりました。ただ、ソフトのソースが公開されているわけではありませんので、書込みの理屈を理解しているわけではありませんが・・。(もし公開されていてもわからないと思いますけど。)<使用パーツについて:>
- メインは FT232RL で、秋月電子で完成品とキットを販売しています。常々 極細部のはんだ付けで苦労していますので、迷わず完成品を選びました。
- Trは定番の 2SC1815 と 2SA1015 が2個ずつです。いずれも手持ちでした。
- 12vと9vのZD(ツェナーDi)とスイッチングダイオード(1N4148)と100μHのインダクタ
- 抵抗は、1k,4.7k,10kx4,100kx2、コンデンサは0.01と22μF 各1個とピンヘッダー、IC幅広ソケット24P。インダクタと24Pソケット以外の小パーツはほとんど手持ちでした。
<製作について:>
- 『e電子工房』の記事中にPIC専用のユニバーサル基板モデル(72mm×48mm)が有りましたので、これを参考に十字配線ユニバーサル基板で作って見ました。
- これは2.5mmピッチのランドの間を細い導線で繋げたもので、回路として使用するために、不要な接続をプラカッター等で切断します。
- ただ、一般的にはあまりお勧め出来ないかも知れません。ランドを繋ぐ線が細いため<断>と<接>の差が目視で確認でききず、テスターで導通を探りながらの作業になり、非常に煩雑でした。
- 実際にやってしまった失敗は、ブリッジ配線(パーツではなく導線間をつなぐだけの配線)を忘れていて、しかもその位置がICソケットの内側だったのでいつまでも発見できず、一度バラしてブレッドボードで再テストの方針で シリアル変換モジュール を外してやっと気づいた・・という次第です。
書込み用ゼロプレッシャー・ソケット<picライターとしての使用:>
- 私は依然としてMPLAB IDE v8.84をつかっていますので、そこでBuildしてhexファイルを得ます。
- PICerFT.exeを起動して、(Connect)(Detect)の後、上記のhexファイルをPICerFTの下方の窓(空間)にドロップすれば、(Erase)の後(Write)が始まります。
- ただ、このように上手く行くのは、picに何もつながれていない場合のみで、回路内の場合は、Verify時のエラーが表示されることが多いようです。
- そこで、ゼロプレッシャー・ソケットで専用回路を作って書き込めば、失敗は少ないかも知れません。でも、ICをセットしたり外したりする手間がねー・・・。
<その後の展開:>
- そこで下左のような12F1822(8P)と16F1827(18P)専用のゼロプレッシャーソケット回路を作って見ました。
- 小型なので取り回しは楽ですし、他のPICでも8Pと18Pは同じピン接続のものが多いです。
- ブレッドボードでICSP(回路を組み込んだまま書込み)を試してみたところ、CLKとDATのピンに何も繋がなければ書込みが出来ることが分かりました。
- ただし、その場合でも駆動電源のコードをつないだままではエラーになります。また書き込みが成功して稼働させるときには、PICerFTのコードは外さないと上手く動きません。
- そこで、下右のようなスイッチ回路を作りました。6回路2接点のスライドSWが有ったのでPICerFTの6本のコードを一度にOn/Offします。
- これでやっとPICkit3の時のように、コンパイル→書込み→実行が続けて行えるようになりました。
- しかも今回のツールは安価だし、もし壊れても予備機もある(作りました)ので安心してトライできます。
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