h30/1/12:新規交流電圧計の2台目を作りました。
- 1代目の交流電圧計は、これまでは不便を感じませんでしたが、オーディオアンプのノイズを測ろうとしたときに、残留雑音0.8mVでは話にならない感じがしました。
- こんな時は、デジタル・メーターはあまり役に立ちません。
- はるか昔に作ったミリバルの残骸が出てきましたので、それをリメークして、もう少し低い電圧まで測ろうとトライしてみました。
- また、前回はオペアンプを使い、正負の電源が必要なため、AC100vを電源にしてトランスを整流して直流を供給しましたが、あれこれ調整しても、ノイズが残りましたので、今回は電池式それも出来れば9V電池(006P)1個で・・・と考えました。
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- 最初は、単電源オペアンプで試しましたが、あまり良い結果が得られず、それなら・・・と、オペアンプはやめて、個別部品利用の昔の回路を焼き直して使ったところ、案外うまく行きました。
- 普及品パーツの2SC1815は意外に低雑音でした。
- 最近のテスターは、トランジスタのhfeを簡単に測れますので、計算からあまり外れない範囲で動かせます。
- 稼働時の消費電流は約2mAでした。
- 入力端子をショートしてレンジを下げて行くと、1mVレンジで0.05mVの振れ(ノイズ)が出ているだけですから、当初の目的は達成・・・と思っています。。
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[回路図とパーツ]
- 今回はオペアンプは使わず、全てデイスクリート部品です。2SC1815は大量にあるので、hfeを選んで(200近辺のもの)使いました。
- 電源投入時にメーターの針が大きく振れるので、電源遅延回路を入れましたがメーターを手動で切断するSWも付けてあります。(調整テスト時には必要?)
- 全パーツ(メーターとロータリーSW以外)は、サンハヤトのICB-86(47mm×72mm)に収まりました。しかも外との接続は全てターミナルブロックにできました。
- アナログ・メーター:R-65シリーズのVUメーターです。(75mm×110mm)
- ロータリースイッチ:3段11接点のもの(2段目のウェファーは接地している)
- メーターの整流ダイオードは、ショットキーバリアの1N60にしましたが、1N4148でも大して変わらないようです。
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[メーターパネルの加工]
- VUメーターを利用しましたので、パネルはVU表示です。これを電圧計に書き換えます。
- メーターのバネルを外して、スキャナー(モノクロ)で読み込む
- 《ペイント・ソフト》で数字と目盛を消して、内側の%の数値を頼りに、《Jtrim》で目盛と数値を描く
- 出来あがった目盛を、透明シート(裏側に接着剤付き)に印刷して、メーターパネルの裏側に貼り付ける。透明ではなく白地のシートがあれば・・と思いました。
- 今回は、元のVU表示を利用して、0VUを"10"として、書き換えましたので、表示は少し変則です。
- 大抵のアナログメーターは左右対称なので、パネルを裏返してもビスの位置は同じ?!
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[雑 感]
- 組立に1日、調整にもう1日かかってしまいました。
- 2段増幅が2つあり、ゲインはかなりありますから、ロータリーSWや部品の載った基板をアルミ板で囲いました。
- 仮り組みのテストの時はスンナリ動いているのに、全て組みつけると不安定に・・・という状態がしばらく続き、悩みました。
- ナント!電池006Pの接触不良でした。今回はプラの電池ケースを使ったのですが、強く押し込まなかったので、スナップの部分でOn/Offを繰り返していたようです。電解コンデンサが繋がれているので、短時間のOffには気が付きませんでした。On/Off表示のLEDを付ければ良かったのですが、2mAしか消費しない機器の電源表示に5mAも流すのが変な気がしていました。