5月3日、名頃林道終点より三嶺ヒュッテへ。
登山道からは高ノ瀬辺りの稜線は見えるものの、剣山や次郎笈は雲がかかり見えない。順調に高度を稼ぎ、水場でたっぷりと水を補充してヒュッテへ。1パーティーの先客有り。小屋の利用は今回で二度目だが、約半年とは言うもののやはり時間が経つと少なからず傷むことを実感する。
とりあえず山頂へ行くが、展望はなかった。
―明けて翌4日、相変わらずの天候だったが西熊山へ。何とかそこからの景色を見たいのだ。
少し思いが通じたのだろうか、しばらくすると左手の尾根越しに石立山やフスベ谷、右手に祖谷谷が少し見えてきた。
「何とか見えてくれ」
祈るような気持ちで進む。
それにしても素晴らしいササ原だ。眺望がなくても雰囲気を味わえるような気がするのは、それだけ広範囲に広がっている証だ。特に、大タオ付近のそれは特筆に価する。
西熊山に着いても、しばらくは展望は開けなかったが、
祈りが通じたのか、次第にガスが晴れてくるではないか!
まずは、西側に天狗塚!!そして・・・、東には待望の三嶺だ!!!
何せ、こちらから見るのは初めてで、想像以上の大きさに圧倒されそうなくらいだ。
これが見えれば文句無し。稜線漫歩と写真撮影を楽しみながらゆっくりと三嶺山頂へ戻った。振り返ると天狗塚は既にガスの中だった。
小屋に戻ると二人がうどん製造業の御子息の学生さんから頂いたという讃岐うどんを持って待ち構えていた。これが空き腹には特に逸品で、曇り空のもとではあったが三嶺山頂や、剣山、次郎笈を見ながらの食事で、より美味さが増した。 |

お亀ヒュッテ(下右)と天狗塚方面 |