R299、白駒池駐車場に駐車しコメツガ、シラビソの森へと入って行く。
歩き始めると、いきなり辺りは鬱蒼とし、ほんのわずかしか歩いてないにもかかわらず深い森に迷い込んだようだ。

ゆったりとした遊歩道をしばらく歩くと、もう高見石への分岐がある。直進すれば白駒荘、左折すれば青苔荘へと導かれ白駒池池畔へと出られるが、ここは進路を右へ取り高見石へと向かう。
このルートは白駒池と高見石を結ぶルートのうち一般に北歩道と呼ばれるルートで、もうひとつの南歩道に比べ距離は少しばかり長いが傾斜は緩く、これまでと同じような感覚なので、とても歩きやすい。
それでも登山路の所々には木を敷き詰めた感の場所もあり、雨上がりや雨の際には滑りやすくなるので、スリップには気を付けなければならない。
登山路が筏流しにも見えるところを過ぎ、大きな倒木をくぐると、やがて白駒峠だ。
渋ノ湯への道を分けると間もなく高見石小屋に着く。
高見石へは小屋のテラスを通り大きな露岩がゴロゴロしたところを登って行く。
これまでになく足元に十分注意しながら登って行くとやがて高見石に出る。
当初はガスのヴェールに覆われ白一色の世界だったが、やがて姿を見せてくれた白駒池に、これまでの滅入った気分は一気に吹っ飛んだ。
「これが北八ツだッ!」
針葉樹のまん丸い森を背景に眼前には水をたたえた神秘的な白駒池。
北八ツの代表的景観が目の前に広がった。
しばらく展望を楽しんだら小屋に戻りテラスで昼食。
下りは南歩道を白駒池へ向かう。
こちらのほうが登山路の傾斜が急との認識で下り始めたが、さほど気になるほどのものではなく、上り同様、スリップにさえ気を配れば問題ない。
やがて白駒池畔に着くと、ここまでなら気軽に歩いてこれるからか、小さな子供連れの家族やちょっと場違いな格好の人たちであふれた。 |
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高見石から白駒池を俯瞰 |
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周回するのは取りやめ、白駒山荘前を通りながら、しばし幽玄の世界を楽しむ。
池畔を離れると往路の三叉路に出るので、あとは緩やかにしばらく下ると国道に出る。
『最後の砦』と思い出向いた高見石、白駒池だったが、時間、距離いずれもほんの短い山行にもかかわらず北八ツの本質を垣間見る山行となった。
ところで・・・、今回、本命と見ていた山に登れる日は来るのだろうか・・・?
(その山名については???)
◆【ワン・ポイント・アドバイス】
麦草峠や白駒池をベースにあちらこちら歩けば、北八ガ岳をさらに堪能できそう。