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やがて着く槍平は登路途中にある開放的な雰囲気満点の別天地。
ここで小屋のご主人、沖田さんと9年ぶりに再会。
快晴と空の下、青空に映える稜線を見上げながら、これからの南岳新道のルートについて指南を受ける。
左画像中、ピーク状に見える個所に向かい標高差、約600メートルを急登する |
槍平小屋前より南岳新道・南岳西尾根と南岳を見上げる
(下画像は正面ピーク状地点から撮影) |
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槍平を発つと、これからが今日の本番。
すぐに2,100メートルと書かれた小さな手製標識。
南沢を横切り尾根に取り付くと木製、アルミ製、鉄製ハシゴ等取り混ぜ、樹林帯をひたすら急登。
2,200メートル標識以降も、基本的に200メートルごとに同じ標識あり。
(南岳小屋の標高は約3,000メートル)
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笠ガ岳〜抜戸岳と奥丸山稜線
(右俣谷に赤屋根の槍平小屋と、画像中央に沖田さんに教示してもらったダケカンバ) |
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指南いただいたダケカンバまで来ると笠ガ岳はずいぶん低くなり、そればかりか大きく展望が開け黒部源流域の山々も勢ぞろい。
眼下には槍平小屋の赤屋根がはっきりと見える。
右手に見えだした滝谷の大展望(表題画像)を得ながら歩くと槍平小屋設置の救急箱。
ここで標高、2,600メートル。
この眺望に気をとられ過ぎると、やせ尾根の歩行に支障をきたしそうなほどで、
足元はいつもしっかり確認しながら歩き、周りを見回すときはしっかり立ち止まってから見る。
2,700メートルにはこんな案内板がある。
登りに関しても、ひとまず急登はひと段落するものの、このあとも決して安易に考えてはいけない。
木道もある西尾根からは、とにかく滝谷の風景が圧巻。
のんびり行こう。
残り標高差はまだ300メートル。
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2,600メートル地点には槍平小屋設置の救急箱がある 右奥は中岳方面 |
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2,700メートル地点のコース案内板 |
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しばらくこの大観を楽しみながら歩いたら、ハシゴを使い一旦、南沢へトラバース気味に少し下る。
左手の沢(南沢)から上がってくるルートが確認できるが、どうやらこれは旧道らしい。
(現在は通行禁止)
合流後は旧道の通り進み、『あと40分』と書かれた岩を見て沢上部を急登。
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迫力満点の滝谷方面を見る(あ) |
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大岩のバンド状のトラバース直下が標高2,800メートル。
丸太の掛けられたトラバースをこなし、再び尾根に出ると『スグソコ』の大岩。
ところが、この岩がちょっと曲者だ。
小屋はすぐそこではなく、意外に時間がかかる。 |
中岳の右に槍の穂先が姿を現す
(左は薬師岳、鷲羽岳) |
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左手の中岳や正面の南岳は大きくなり、やがて中岳の右肩に槍の穂先が姿を現せれば、これまでの苦労は一気に吹っ飛んだ。
画像では穂先はずいぶん小さい印象だが、肉眼で見ると天を突く鋭鋒はとてつもなくデカく、感動の一瞬だった。
右に滝谷、左は槍の最高のシチュエーション。
テン場に着いたのは15時過ぎ。
槍平から都合、3時間半を費やしようやく到着した。
15時といえば遅い到着の部類なので、もちろんフラットな場所などあるはずもない。
テン場最上部の草付きを今日の寝床として幕営。
傾斜地の上、背中に石があるも仕方なし。
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9月20日、南岳のテント場
手前中央が我がテント
南岳HPより無断転載 |
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獅子鼻より黄昏の滝谷、穂高連峰
(西穂高岳稜線の彼方に乗鞍、御岳) |
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遥かに富士山(左上)を望む |
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夕景は獅子鼻で見た。
落日間際の滝谷はなかなかの色を見せていたが最後はぼやけてしまい、いい色にはならずじまいだった。
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テントの彼方には蒲田川を隔てそびえる笠ガ岳と、遥かに位置する白山がすぐ手のとどきそうなところに見えていた。
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our tentと笠ガ岳、白山 |
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